near‐peer teaching(NPT)とはここ数年、The Clinical Teacherやその他の教育雑誌で頻繁に取り上げられているトピックで、NPTを医療従事者教育に取り入れる方法は数多く報告されています1)。またNPTの学習と教育は、さまざまな肯定的な結果をもたらすと報告されています2)。そこで急性期看護方法論で行うBLS・AEDのタスクトレーニングはこのNPTが適していると考えました。NPTは少なくとも1年以上の学年の離れた学生が指導者になり、学習者に関わるため、今年は春期に開講しているクリティカルケア論3)を履修した学生ボランティアを募りました。6名の4年生が名乗りを上げ、救命チームとして指導者になり参加しました。
ミニ講義では、胸骨圧迫のポイント、AEDのポイントをレクチャーしました。
アルゴリズムに沿ってBLSとAEDのデモンストレーションをしました。その後はひたすら胸骨圧迫のタスクトレーニングです。4年生は温かく見守ってくれています。
以上、NPTの取り組みを紹介しました。3年生の学びを4年生が支援してくれました。3年生は4年生をニアの存在、またモデルとし、安心して学ぶことができました。益々勉強の意欲が高まることでしょう。4年生はこれまでの知識と技術を指導という形でアウトプットし、教えることを通し、新たな発見とともに楽しく学ぶことができました。
(医療学部・看護学科 東 真理・准教授)