開設の頃の思い出(近江昌司)(歴史文化学科開設30周年) 2021.07.01 人文学部歴史文化学科受験生の方へ在学生保護者の方へ受験生の保護者・高校教職員の方へ # 卒業生 Topic & Message# 歴史学コース

歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)は、1992年(平成4年)開設され、2022年(令和4年)に30年を迎えます。そこで、これまでお勤めいただいた諸先生、卒業生の皆さんから、思い出や近況、大学への期待などを寄せていただくことにしました。第2回目は近江昌司先生です。 

入試の面接はちょっといやでした。「歴史上で好きな人物は」の質問に、多くの答えは「織田信長」。「判官贔屓・太閤人気・川中島・ナポレオン」関係は一人もいない。

三国志も人気があった。「関羽の馬は? 張飛の青龍刀は? 赤壁戦は?」などの問いにすらすら答える。「虞姫」をめぐる女子との会話も楽しかった。素晴らしい受験生と感心。すると、「みなTVの人形劇かアニメですよ」と傍らの先生。なるほど自分も「吉川英治」「少年講談」からだったわいと、道学者めく己を省みた。

前年にソビエト崩壊、唯物史観・社会経済史は行き詰まり、自身の歴史観は迷走。歴史学教育はどうすればいいのか、技術的な史料の読み方で終わるのか。手探りの授業計画でした。

私的には、大阪市美術館における参考館・図書館の名品展を抱えながら、充実した年月ではあったと思っています。   近江昌司

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