天野忠幸(1~8章)、宇野千代子(9章)、新谷和之(10章)、法律文化社、2024年6月5日、2800円+税
戦国時代の首都圏「天下」を構成した摂津・河内・和泉(現在の大阪府と兵庫県の神戸・阪神地方)。京都盆地に代わり勃興する大阪平野には下剋上の気運がみなぎり、三好長慶・羽柴(豊臣)秀吉といった「天下人」の本拠地になっていきます。そうした政権の背景となった自治都市の堺や大坂寺内町、兵庫津や尼崎といった港町の興隆、そこで活躍する本願寺や法華宗、キリシタン、また町や村で暮らす庶民の祭礼や参詣、水争い、そして災害からの復興、さらには堺を中心に発展した文化や摂河泉の城郭の特徴がまとめられています。