きっかけは「お話しの会」
—なぜ司書になりたいと思ったの?
小学生のころ、「お話しの会」というのがあって、司書の方がいろいろな本を紹介されるんです。紹介された本を実際に読んでみたんですが、とてもおもしろくて。それがきっかけで本が好きになりました。わたしと本とを結びつけてくれたのは司書の方のおかげ。わたしも司書になって、子どもたちに本の面白さを伝えたいなと思うようになりました。
—素敵な出会いがあったんですね。でも、どうして天理大学の国文学国語学科を選んだの?
もともと本は好きだったんですけど、日本文学に触れることはあまりなくて。古典の授業とかも好きだったんで、くわしく学んでみたいと思っていました。天理大学のオープンキャンパスに参加してみて、落ち着いた雰囲気に惹かれました。この雰囲気なら自分にも合っているというのが決め手ですね。
司書試験の対策
—なるほど。それで司書試験の対策はいつごろからはじめたの?
司書の募集があるかどうかは、4年次にならなければわかりません。あるとわかってから動いていては遅いので、2年次の2月から一般企業と併願する方向でSPIや公務員中級試験の対策をはじめました。ふりかえってみると、もうすこし早く始めたほうがよかったと思います。
—その後、具体的には何をしたの?
3年次の夏からは、エントリーシートを書いて、企業のインターンシップに参加するのと並行して、自治体の説明会に積極的に参加しました。企業のことや自治体のことを知ることができ、その後の面接で役立ちました。
—4年次にどれくらい司書の募集があったの?
年によっては採用がないこともあります。ラッキーなことに、いくつかの自治体で募集があったので、複数チャレンジすることができました。倍率が20倍を超えることも珍しくはありません。だから、本気で司書をめざすなら、就職先は全国規模で考えることが重要です。
—現役で司書の採用試験に合格するコツは?
早めの準備は当然ですが、相手のことを知ることが大切ですね。面接試験では決まって、図書館に行ったことがあるかどうか、そのうえで感想や改善点を質問されました。面接前までに現地に行き、感想をメモしてまとめていたのが役立ちました。また、その図書館がある自治体の情報を把握し、自分が司書として地域にどのように貢献できるかも事前に考えておきました。
理想の司書像
—どんな司書になりたいか、理想の司書像はある?
子どもたちに本の面白さを伝えたいというのが司書になりたいきっかけでした。それもあって、ヤングアダルトサービス(中学・高等学校世代向けのサービス)に携わりたいなと思っています。本が好きな人が増えれば、活字離れも解決できるんじゃないかなと。また、司書は、人と本とをつなぐだけではなく、人と人とをつなぐ役割も果たしているはずです。これまでいろいろな人に支えられて司書になる夢を叶えました。今度は自分が地域の人たちを支え、貢献したいですね。
—貢献性って、まさに「天理スピリット」ですね!
図書のことなら何を聞かれても答えられる、頼れる存在をめざしてがんばります!
受験生へのメッセージ
司書になるのは「狭き門」ですが、近年は採用が増えてきていると思います。最初からあきらめるのではなく、どんどん挑戦してみてください。とにかく動くことが重要です。また、就職活動は一人で進めず、かならず誰かに相談するべきです。天理大学のキャリア支援課・キャリア支援センターでは親身になってサポートしてもらえるので安心です。