能動的な学びの機会としての「ソーシャルワーク演習」
「ソーシャルワーク演習」では、ソーシャルワークに関わる具体的な課題や支援場面の事例を用いて、「観る」「聞く」「話す」「書く」「体験する」「考える」「感じる」「振り返る」などの能動的な取り組み(注1)を通じて、「実践に応用できる」ようになるためのスキルを身につけます。
たとえば、現在開講している「ソーシャルワーク演習1」では、ワーカー役とクライエント役に分かれて相談面接のロールプレイを行います(写真1)。他の講義で学ぶ面接場面の設定方法や相談面接の進め方に関する知識を踏まえてロールプレイを行うことにより、講義で学んだ面接技術等の知識を自分の頭や身体を使って用いる機会になり、「どのように用いることができるのか」を体感することができます。
写真1 ワーカー役とクライエント役に分かれて面接のロールプレイを実施(ソーシャルワーク演習1)
また、「ソーシャルワーク演習3」では、地域レベルの福祉課題に対する取り組みを推進するために定められる計画(地域福祉活動計画等)の評価方法について、グループディスカッションを行います(写真2)。地域の福祉課題の解決に向けて着実に取り組んでゆくために、計画は重要です。しかし、計画に基づいて取り組みを進めるなかで、それが効果的であったのか、実際に課題解決へつながったのかを「評価」する視点が不可欠です。ソーシャルワーカーには、計画を評価するためのスキルも求められます。授業ではグループワークでの意見交換を通じて、様々なアイデアが出されました。
写真2 グループに分かれて地域福祉活動計画の評価方法を考える(ソーシャルワーク演習3)
ソーシャルワーク演習を受講する学生の声から
ソーシャルワーク演習の受講者からは、「人によっていろいろな考え方や理由があり、新たな気づきが得られる」、「実践形式で行うことで習ったことが身に付きやすい」などの感想が聞かれます。
今後も「直接人と関わる仕事をしたい」、「誰かの役に立ちたい」という思いをもつ皆さんに、社会福祉学科での様々な学びを通じて実社会で役立つスキルを身に付け、社会で活躍していただけるようサポートしてゆきます。
注1 一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟「ソーシャルワーク教育のための演習ガイドライン」(2022年2月改訂版)、5頁より。