卒業生からのメッセージ(30周年に寄せて①)  2023.02.15 人文学部歴史文化学科 # 卒業生 Topic & Message

2022年は歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)が誕生してから30年の年でした。そこで、歴史学専攻(研究コース)の教員・卒業生によって構成されている天理大学史文会の機関紙『史文』25号は、30周年の記念号といたしました。そこに寄稿された卒業生からのメッセージを転載いたします。

「朱雀会発会」     大村 嘉信

この度は歴史文化学科歴史学専攻創立30 周年おめでとうございます。私は歴史文化学科歴史学専攻1期生の大村嘉信と申します。せっかくこのような機会をいただいたので、歴史文化学科がどのようにスタートしたのか、当時の事を思い出しながら少し振り返ってみたいと思います。

時は西暦1992年、当時の歴史学専攻は、日本古代史および中世史を専門とされていた近江昌司先生を筆頭に、東洋近世史専門の河内良弘先生、日本近世史専門の谷山正道先生、西洋近世及び近代史専門の若原憲和先生という布陣でスタートをきりました。研究棟はまだ新しく、歴史学専攻の研究室はもちろんまっさらで、書庫にはまだ本がほとんどない状態でした。

心光館の学科会室も長机が1本あるくらいでしたが、こちらは皆が思い思い生活用品を持ち寄って、日に日に居心地の良いスペースとなっていきました。自分たちで一から作っていった部屋でしたので、愛着も有り、授業が終われば用が無くても皆がこの学科会室に集まりくつろいでいたように思います。

学科会の立ち上げにも携わったのですが、まずは、歴史学、考古学両専攻の全員が教室に集まり会長を決めました。初代会長は考古学専攻の森下氏が引き受けてくれました。余談ですが、正式な学科会組織が立ち上がるまでの間、仮の会長が存在しておりました。第0代会長を引き受けてくれたのが、歴史学専攻の光川氏でした。公式記録としては残っていないかと思いますので、この場をお借りして記録しておきます。

次に取り掛かったのが学科会名の命名で、皆で様々な案を出し合いました。歴史にまつわる名前にしようということで、「はにわ会」という案等も出ていたかと思いますが、もう少しかっこいい名前が良いという事で最終候補として挙がったのが、その昔平安京の四方を守っていたと言われる玄武、青龍、朱雀、白虎という四神の名前でした。最終的には多数決で決めたかと思うのですが、この四神の中から朱雀が選ばれ歴史文化学科「朱雀会」となりました。私個人的にも、この歴史文化学科からやがて世界に羽ばたいていけるようにと祈りを込めて朱雀に一票を投じたのを覚えています。

このように、入学当時の事を思い出すと、恥ずかしながら勉強に励んでいた印象があまり無く、仲間達と取り組んだ学科会の運営や学祭などの行事参加、先生方がみんなとの親睦を深めるために企画して下さった遠足やイベント行事等、様々な思い出が印象強く残っています。今にして強く感じるのは、とにかく仲間や先生方との距離感がすごく近かったということです。何でも気軽に相談できる近さがあり、これは歴史文化学科の大きな強みでもあったと思います。

あれから30 年、現在私は旅行会社に勤めており、ありがたいことに歴史学専攻の先生方の計らいで、長年、歴史学実習の旅行にも携わらせていただいておりますが、卒業後の現在においてもその距離感は近いままに感じられます。現役のみなさんにとっても同じように感じていただけていればうれしいのですが、大学4 年間はあっという間に過ぎていきます。この4年間を充実した時間にするためには共に過ごす仲間や先生方との関係を大切にして学生生活を送って下さい。

天理大学歴史文化学科歴史学研究コースの発展と先生方、後輩、そして共に過ごした仲間達、皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。(1995 年度卒業)

歴史学研究コース(旧専攻)からのお願い

歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)は、1992年(平成4年)4月に開設され、2022年(令和4年)、30周年となりました。卒業生の皆さんの学生時代の思い出や近況を rekisi[○]sta.tenri-u.ac.jp までお寄せください([○]は@)。お待ちしております。

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