卒業生からのメッセージ(30周年に寄せて②)  2023.02.17 人文学部歴史文化学科 # 卒業生 Topic & Message

2022年は歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)が誕生してから30年の年でした。そこで、歴史学専攻(研究コース)の教員・卒業生によって構成されている天理大学史文会の機関紙『史文』25号は、30周年の記念号といたしました。そこに寄稿された卒業生からのメッセージを転載いたします。

「創立のころ」     山添 啓司

私が第1期生として入学したのは1992 年のことである。その前年に湾岸戦争が起きてソ連が崩壊している。歴史的な転機があった時期ということになろうか。歴史的な転機といえば、この頃からパソコンやインターネットの利用が加速し、レポートや卒論に手書きではなくワープロソフトを用いることが増えてきた。

第1期ゆえに何もかもが試行錯誤であり、色々な問題が生じもした。だが、それを認識したのは卒業してから、別の大学のカリキュラムに触れ、また諸先生方からお話を伺うようになってからのことで、当時はそういうものだと思っており、問題を実感することはなかった。逆にパソコンを用いた提出物などは、伝統に縛られなかったせいか、手書きの原稿用紙が当たり前だった他校よりも便利だったと思う。

図書館においても、試験的にOPAC が導入されていた。もっとも、信頼性の面でも情報量の面でもカード検索の方が有利で広く用いられており、司書課程の授業でもそれに即した内容が教えられた。ちなみに私は大学を卒業してから現在に至るまで、おおむね図書館で働いてきたのだが、習った内容が役に立ったことはあまりなかった。図書館に求められる能力が大きく変わったことを痛感する。

今から当時を振り返ってみると、創成の時期であるがゆえ、大きな自由を楽しむことができたと思う。大学にあって自由なのは当然ではないかとも思えるが、伝統がないがゆえに自分たちの行いでそれを築き上げていくというのは、なかなかないことではなかろうか。

何か大きな出来事が起きると、すぐに歴史的という形容詞が冠されるが、例えば10 年ほど経ってから振り返ってみて、なおも記憶に残るほどの出来事はさほど多くはない。次の30 年の中に、歴史的転機と呼べる事柄は起きるだろうか。天理大学はどうなっているのだろうか。歴史学という学問はどう変容しているのだろうか。色々と楽しみである。(1995 年度卒業)

歴史学研究コース(旧専攻)からのお願い

歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)は、1992年(平成4年)4月に開設され、2022年(令和4年)、30周年となりました。卒業生の皆さんの学生時代の思い出や近況を rekisi[○]sta.tenri-u.ac.jp までお寄せください([○]は@)。お待ちしております。

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