卒業生からのメッセージ(30周年に寄せて⑥) 2023.03.15 人文学部歴史文化学科 # 卒業生 Topic & Message

2022年は歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)が誕生してから30年の年でした。そこで、歴史学専攻(研究コース)の教員・卒業生によって構成されている天理大学史文会の機関紙『史文』25号は、30周年の記念号といたしました。そこに寄稿された卒業生からのメッセージを転載いたします。

「コロナ禍を転機に」    山中 裕介

私は現在、三重県津市でフランス料理店を経営しております(Liberté/リベルテといいます)。2016年から開業して、コロナウイルスの流行もありましたが、はや7年目を迎えています。私の店でもコロナの影響は大きく、ここ最近は落ち着きましたが、初めの1~2年はコロナが流行するたびに大幅にお客様が減り、補助金などでなんとか経営を維持してきました。また、今年からはロシアのウクライナ侵攻の影響もあり、物価高騰や、フランス料理店という性格上、より厄介な輸入食材の入荷難という問題が続いております。

このようにコロナ禍で飲食業は苦境が続いていますが、お客の需要がテイクアウトなど外食から内食に移り、コロナ禍以前より成長している分野もあります。そこで私の店でも、以前からデザートにお出ししていたマカロンなど菓子類の反応が良かったため、これをひとつの転機と捉えて、菓子の販売をはじめようと決心しました。ただテイクアウトという形で菓子販売の許可を得るためには、食品衛生法の関係から料理の厨房とは別に菓子を製造する厨房を用意する必要があったため、菓子専用の工房を建てようと計画しました。今年の春ごろから、土地の整地や工房の設計などを始めて、コロナの影響でかなり工事が長引きましたが、10月上旬に建物自体は完成し、11月の中旬に菓子販売を始めることできました。

当初は販売する商品をレストランでも提供していたマカロンを中心に考えていましたが、いくつかチョコレート製造の機器を導入して、ボンボンショコラ(生チョコのような柔らかい食感のチョコレートに、数ミリほどの薄いチョコレートコーティングを行った一口サイズの菓子)など本格的なチョコレート菓子も販売の柱としています。三重県内の菓子店で、マカロンを販売している店も少ないのですが、それ以上にボンボンショコラなどの本格的なチョコレート菓子を扱っている店は少ないため、これから需要を掘り起こしていこうと思います。コロナ禍の始めは経営を維持していくことを考えていましたが、コロナ禍の危機をひとつの転機と前向きにとらえて、攻めの姿勢で乗り越えていこうと考えております。

最後になりましたが、私自身は卒業後、料理の世界に進み、歴史文化学科には年に1度の史文会研究会、総会しか関われていませんが、歴史文化学科の今後の発展のため、わずかながらでも力になれたらと思います。(2007年度卒業)

歴史学研究コース(旧専攻)からのお願い

歴史文化学科歴史学専攻(現、研究コース)は、1992年(平成4年)4月に開設され、2022年(令和4年)、30周年となりました。卒業生の皆さんの学生時代の思い出や近況を rekisi[○]sta.tenri-u.ac.jp までお寄せください([○]は@)。お待ちしております。

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