取り組み・ガイドライン 学生相談(学生生活支援)の基本方針
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はじめに
現在本学に入学してくる学生の状況は、資質や能力、知識、興味、関心、パーソナリティなどの面できわめて多様となってきている。それに伴い、学生の立場に立ったきめ細やかな教育・指導が求められている。
本来、大学は知識を教授するのみならず、大学生活全般の中で学生の人間的な成長を図り、自立を促すための支援を行い、社会に貢献できる人材を養成するという役割を担っている。そのため、全ての教職員が、それぞれの異なる立場や視点を越えて、相互に連携・補完しあい、学生が抱えている様々な悩み・課題に応え、適切に指導・援助するための方針を共通に持つことが必要である。また、地域や医療機関等との柔軟かつ迅速な連携体制の整備も重要である。
以上のことから本学として、学生支援のための相談体制および基本方針を示すものとする。
1.学生相談窓口の設置
学生の相談内容は修学、進路、適応などきわめて多様であることから、実際に相談に応じる場合、相談内容によって適任者が異なるものと考えられる。また、相談内容は相互に関連し重複することも多いため、学生が悩みについて相談しようとしても、何処に相談すればよいのかわからなかったり、あちこちの部署を回されたりして、適切な時期に相談が受けられないということも起こっている。一方、指導教員が個人的に相談に応じているケースも多いと思われるが、指導教員が対応できる範囲を超えてしまう場合も少なからずある。
そのようなことに対処するためには、学生のあらゆる相談に応じる全学的な窓口を設け、そこで基本的な相談に応じつつ、内容によっては、適切な学内外の相談機関や教職員を紹介する必要がある。
本学においては学生部をそうした役割を担う「学生相談窓口」として位置づける。その他、各研究室・部署において相談を受けた場合も、学生の話を充分聞いて、より適切に対応できる他の研究室・部署がある場合は、連絡を取った上でその研究室・部署を紹介するなど、学生の立場に立った対応をとることとする。
2.教職員の責務
大学は、社会に貢献する人材を育成するという役割と、学生に高い付加価値を身につけさせた上で卒業生として社会に送り出すという責任を担っており、学生が在学中にいかなる能力を身に付けたか、いかに自立した人間として成長したかが、社会における大学評価の基準の一つとなっている。
したがって、教職員は学生と人格的に触れあい、修学上の助言を行ったり、各方面と連携をとりながら、正課授業に関することのみならず、学生生活全体を支援する必要がある。
学生支援は教育活動の一環であり、大学の構成員である教職員すべてが行うべきものである。学生からの相談はすべて「学生相談窓口」に委ねればいいということではなく、全教職員が、学生の相談に応じることは自らの基本的責務であるという認識を持つことが重要である。