「外交官養成セミナー」2026年東京合宿を開催
外交の現場に触れ、国際社会で活躍するための学びを深める3日間 2026.09.23 国際学部受験生の方へ受験生の保護者・高校教職員の方へ

天理大学特別プログラム「外交官養成セミナー」では、8月10日から12日までの3日間、東京都内で「2026年東京合宿」を実施し、受講生8名が参加しました。

2018年末に始動した「外交官養成セミナー」は、世界とつながる仕事を本気で目指す学生のための本学独自の特別プログラムです。本学が培ってきた少人数制の語学教育の伝統を生かし、外務省専門職員採用試験への合格を目指すとともに、建学の精神を世界で体現できる人材の育成を目的としています。

セミナーでは、英語やスペイン語をはじめとする10言語に対応した言語レッスンのほか、少人数のゼミ形式で国際関係を学ぶ学習会、ゲストスピーカーによる講演会など、実践的な学びを展開しています。現役外交官をはじめ、国際舞台の第一線で活躍する方々との交流も、セミナーの大きな特徴の一つです。

今回の東京合宿では、外務省や外交史料館展示室、領土・主権展示館、JICA地球ひろば、ユニセフハウスなどを訪問したほか、本学出身の現役外交官や元在外公館派遣員との懇談、課題図書をもとにした学習会などを行いました。

第1日目:「外務省」訪問・「外交史料館展示室」を観覧

初日は、合宿の中心となる外務省を訪問しました。案内を務めたのは、本学卒業生で現在外務省国内広報課に勤務する水谷正孝さん(ヨーロッパ・アメリカ学科英米語コース・2007年卒業)。水谷さんの案内で、記者会見が行われる会見室などを見学しました。

続いて、水谷さんをはじめ鈴木喜通さん(地域文化学科アジア・オセアニア研究コース・2016年卒業)さん、木村保さん(地域文化学科ヨーロッパ・アフリカ研究コース2017年卒業)さんら現役職員によるプレゼンテーションと懇談を実施。受講生は、外務省の組織や職員一人ひとりの具体的な業務、外務省が取り組むさまざまな施策について学ぶことで外交の現場を具体的にイメージする貴重な機会を得ました。

午後は外交史料館展示室を訪問。幕末の開国から明治以降の条約改正、現代に至るまでの日本外交の歴史を、展示を通して学びました。当日は「命のビザ」で知られる杉原千畝氏の特別展示も行われており、外交の歴史に触れながら、外交を担う「人」の役割について考える機会となりました。また、冷静かつ誠実に相手と向き合って信頼関係を築くことの大切さを、受講生は改めて心に刻みました。

第2日目:学習会・「天霞会」懇談会、施設見学

2日目の午前は、前日の活動を振り返るとともに、課題図書をもとにした学習会を行いました。受講生同士で資料を読み合わせ、それぞれの考えを共有する中で、「留学経験を経て積極性が増した」と自身の成長を振り返る声も聞かれました。

続く「天霞会」(天理大学の在外公館派遣員のOBG会)との懇談会では、外務省本省で勤務する現役外交官や、各界で活躍されている本学卒業生と交流しました。
懇談では、派遣先の国や地域によって業務内容が大きく異なることや、「在外公館の数だけ仕事の種類がある」という現場ならではの話、要人の来訪を支えるロジスティクス業務などについて、具体的な説明がありました。
受講生からは、在外公館派遣員試験を受ける時期など、進路に関する質問も寄せられ、卒業生が一つひとつ丁寧に答えました。

午後は「領土・主権展示館」と「JICA地球ひろば」を訪問。

「領土・主権展示館」では、対話を通じて課題の解決を図ろうとする日本の取り組みについて学び、日本の外交方針についての理解を深めました。
「JICA地球ひろば」では、JICAの活動やその歩みについて、緒方貞子氏の功績にも触れながら学びました。「現場を一番に考えなければいけない」という言葉は、将来、国際社会で働くことを目指す受講生の心に強く残りました。

第3日目:「皇居」、「ユニセフハウス」を見学

最終日は、皇居のガイドツアーに参加しました。富士見櫓や伏見櫓など、旧江戸城の歴史を伝える建造物について解説を受けながら、東御苑を見学し、日本の歴史や文化に触れました。

その後、「ユニセフハウス」を訪問。施設職員から、誕生や食事、遊び、学び、表現など、すべての子どもに共通する営みを「権利」として捉える考え方や、世界の子どもたちが直面する貧困、飢餓、紛争などの現状について説明を受けました。
「子どもの権利条約」に定められた権利が脅かされている現実に触れ、受講生は、世界で起きている問題から目を背けず、現状を知ることの大切さを改めて考えました。また、かつて支援を受けた国が、今度は支援する側へと回るという国際協力の循環を通して平和を築いていくという、ユニセフの理念についても理解を深めました。

3日間の学びを今後の挑戦へ

3日間の合宿を終えた受講生からは、「訪問先で得た知見や人脈、発見は、今後の勉強や人生の指針になる。合宿で得たものを総動員して、卒業までの期間、全力でセミナーの活動に取り組みたい」、「志の高い仲間とともに過ごし、外交官としての働き方に以前より具体的なイメージを持てるようになった」といった声が聞かれました。
また、「人と人とのコミュニケーションで外交が成り立っていることに気づいた。世界のどこかで脅かされている人々を思う想像力を持って、平和のために働きたい」と、将来への決意を新たにする受講生もいました。

今回の東京合宿を通して、受講生は外交の現場や国際協力の取り組みに直接触れ、教室での学びだけでは得られない多くの経験を積みました。

「外交官養成セミナー」では今後も、現地実習や現役外交官との交流など、実践的な学びの機会を提供し、外務省専門職員採用試験への合格を目指す受講生の挑戦を後押ししていきます。

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