憲法学会の年刊学会誌『憲法研究』58号(2026年6月)に、本学人文学部の小関康平准教授(総合教育センター)の論稿が掲載された。小関准教授の論稿は、「我が国及び主要国におけるナショナリズム象徴規定」と題する学術論文。

同論稿は、昨年6月に東京で行われた憲法学会シンポジウム「憲法学におけるグローバリズム:ナショナリズムとの相克」のなかで行われた講演内容をもとにまとめられたものである。
小関准教授は、同論稿のなかで、公用語、国旗、国歌などに関する規定を「ナショナリズム象徴規定」とし、我が国を含めたアメリカ、カナダ、ドイツなどの主要10ヶ国の憲法典におけるこれらの規定の有無について解説している。この上で、我が国の現行憲法典においては、こうした規定が極めて不十分であり、「いわば《憲法典における制度としてのナショナリズムの不在又は不満足》とでもいえる状態に陥っている」との評価がなされた。
さらに同論稿においては、我が国のナショナリズム象徴規定について、憲法典未満の法令において指摘があるか否かが扱われ、そこにおいてすら、これらの規定が十分でない旨が指摘された。特に、帝国憲法下の「公式令」に相当する体系的な現行法令が存在しないことについては、「重大な法制的欠缺」であるとの理解が示された。