
2026年5月30日、印度学宗教学会第67回学術大会が東北大学を会場に行われました。それにあわせて公開講演会「聖典研究の新展開」が開催され、宗教学科の澤井治郎准教授がコメンテーターをつとめました。
公開講演会では、Sebastian Nehrdich氏(東北大学統合日本学センター特任助教)が、「Digital Tools for Indology and Buddhist Studies in the Age of AI Recent Developments and Future Perspectives(AI時代のインド学仏教学のためのデジタルツール:近年の発展とこれからの見通し)」と題して講演。Nehrdich氏は、古代アジアの諸言語で伝承される仏典の翻訳とデジタル文献学のプラットフォーム「Dharmamitraダルマミトラ」プロジェクトを主導されており、デジタル技術とAIによって仏典の研究にどのような変化が起こっているかを解説されました。
それに続いて、菊谷竜太氏(高野山大学准教授)と澤井がそれぞれコメントを述べました。菊谷氏はダルマミトラというオンライン上の仏典研究のためのプラットフォームについて補足解説した上で自身が進める仏典のデジタルアーカイブ事業について紹介しました。澤井は、主に天理教の原典(聖典)を研究する立場から、デジタル化と聖典の権威性の関係や、デジタル化によって聖典の読み方がどう変化するのかについて問題提起しました。
その後も会場では活発な議論があり、これからの聖典の研究、あるいは原典の研究を考える有意義な時間となりました。