さる7月1日(土)に、天理大学ふるさと会館にて、2023年度天理大学国文学国語会をおこないました。
総会の後、2023年3月に卒業した古川彩佳さん(佐賀県伊万里市立国見中学校国語科常勤講師)が「藤原定家論—和歌表現観と改作行為について—」と題して発表しました。
ひきつづき講演会では、国際基督教大学准教授・ポーランド国立ヤギェロン大学准教授の園山千里先生をお迎えし、「自然をとりこむ日本古典文学」と題してお話しいただきました。
ヤギェロン大学のあるポーランドを中心とするヨーロッパの大学事情や日本文学研究の状況などの話題をまくらに、エコクリティシズムの観点からみた日本古典文学の特質についてお話しくださいました。
本学会の会員だけでなく、本学在籍の留学生や学外からの聴講者もおおくお運びくださいました。
日本文学ことに古典文学を研究対象とした場合、本学のかかげる「宗教性・国際性・貢献性」のうち「国際性」とのかかわりが見いだしにくいと思われがちです。
本日の園山先生のお話しをつうじて、世界に開かれた古典文学の研究のありかたに気づくことができました。
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2022年度の学会にて告知しておりました国語教育部会発会を記念したシンポジウムは、諸事情により、2024年度の学会にて開催することになりました。
あらためまして、卒業生のうち、とりわけ教職に就いておられる先生方にはご理解とご協力をたまわりたいと存じます。
なにとぞよろしくお願い申しあげます。(人文学部国文学国語学科 西野由紀教授)