【教員コラムNo,4】暮らしの中の看護 2023.06.22 医療学部看護学科 # 教員コラム

医療学部看護学科  佐上 裕子

今年5月に新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行されました。

私たちの生活は、社会の状況やルールの変更に伴って、人々の危機管理の感覚や感染対策(マスク着用や黙食など)が変わるんだということをコロナ禍が始まり体感しました。

この状況は、新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行された状況においても同様です。コロナウィルスが消滅したり弱体化したわけでなくても社会の状況やルールの変更に伴い対策や対応に大きな変化があります。

このような経験をしたことで、免疫力を向上させることや病気を予防することの大切さを考えることが増え、これまで以上に「病気にならない身体づくり」を意識するようになりました。そしてこのような状況にこそ「看護の力」が発揮できると考えています。

生活の基本は、良く寝てよく食べ、良く遊ぶ(活動する)ことです。その質をよくすることで免疫力を向上させることができると思います。その中でも、季節に応じた対策をすることも重要です。特にこれからの時期は、気温の上昇に伴い熱中症の予防も重要になってきます。熱中症の予防を看護の視点で考えると、まず体のミネラルや体液の減少が起こると身体機能がどうなるのかを把握しておく必要があります。その上で、本人の健康状態や認知の程度、年齢考慮します。また、水分、食事量・塩分の摂取を把握する・尿量が減っていないか確認する・汗をかいているかなどに注意を向けることも行っていきます。

つまり、看護は命を守り健康を維持するためや、暮らしを守るために、その人に関心を持つことがとても大切です。これは、家族や周囲の人たちと同様に自分にも関心を持つことも含みます。そう考えると暮らしの中に看護があふれていると感じます。また、自分の考えが正しいと思い込まず、色々な人の考え方や、それぞれの生き方を知ることで自分の看護の視点が広がると感じています。

先人たちの知恵と現代の科学や研究の結果にも関心を持ち、色々な人たちの知恵の結晶を生活の中に取り入れながら暮らしの中でも看護を実践したいと思います。日々の生活は、忙しいと自分のことで頭がいっぱいになりがちですが、そんな時こそ周囲に目を向けられる人になりたいと感じる今日この頃です。

関連リンク

ページ先頭へ