4月30日、台北市青年杯剣道選手権大会が台北市立体育館で開催され、現在国立台湾師範大学に交換留学中の東亜紗乃さん(中国語専攻3年・大分)が、同大学剣道部の一員として出場。団体戦(大学女子の部)では2位受賞に貢献し、個人戦(社会女子の部)では3位受賞を果たしました。
この大会は、台北市における剣道の普及と市民の生活の向上、心身の鍛錬強化、心身に有益なレジャー活動の提唱などを目的として、毎年4月に台北市体育総会剣道協会が主催しています。
小学6年生の時から剣道を習いはじめ、現在、2段の腕前を持つ東さんは、悠久の歴史のある奈良の自然に憧れ、遥々大分から本学に入学しました。
大学では積極的に中国語スピーチコンテストに挑戦し、「自分は剣道を通して礼儀と精神力を身につけたので、留学先でその国の言語や文化を学ぶだけでなく、剣道を通して学んだ日本の礼儀と精神を伝えたい」という夢を語ったことがありました。本年2月から留学するにあたり、スピーチの指導にあたった中川裕三教授から、「ぜひ竹刀を持って行って剣道で交流してほしい」とアドバイスされ、留学先の剣道部に入部し、今回の大会出場に至りました。
●東亜紗乃さんのコメント
「学業と部活を両立して、楽しく有意義な留学生活を送ることができています。クラスメイトは全員外国人なので、授業で台湾人の学生さんと知り合う機会はありませんが、剣道部に入って現地の友だちがたくさんできました。部員たちとはずっと中国語で話しているので、中国語の会話力がとてもアップしたように感じていますし、授業では教わらない若者言葉も覚えることができてすごく楽しいです。剣道について中国語で説明するのはまだまだ難しいですが、剣道や日本の文化についても中国語で紹介できるよう頑張っていこうと思います。」
●中川裕三教授のコメント
「これまでも台湾留学中にスポーツクラブに入った学生は何人かいて、彼らの中国語力は飛躍的にアップしていました。体育会系のクラブに所属している学生は留学すると練習できないと思って留学に踏み切れないようですが、実際には種目によって留学中もクラブに所属して練習でき、そのうえ現地の学生と日常的に中国語で交流しています。東さんのように留学先で剣道部に入った学生ははじめてですが、日本の代表的な武道の一つである剣道を通して日台の文化交流ができているので、今後は東さんのような留学モデルを確立し、留学先でのクラブ活動参加を積極的に推進していきたいと考えています。」