看護学科 奥田 眞紀子
現在の医療システムは、病院を中心とした医療(病院完結型)から、医療、介護、福祉が一体となった包括ケア(地域完結型医療)へとシフトしつつあり、日本では「地域包括ケアシステム」の構築を目指して、住民の心構え、住まい、暮らしを基盤とした包括的ケア体制の確立を目指した取り組みが各地域で行われています。この演習では4年生後期の共通科目の総まとめとして、看護学科、検査学科が合同で、これからの地域完結型医療、地域包括ケアシステムがどうあるべきかの将来展望を描き、看護師、臨床検査技師という医療専門職として各自がどのように包括的ケアと関わろうとするのか、さらにそれらを牽引していくための技術・態度を習得することを目的としています。
そのために、4つのテーマ「急性期病院からのケア移行」「地域における調査と分析」「新興感染症に立ち向かう地域の 取り組み」「地域包括ケアシステムの将来展望、医療専門職としての心構え」に対して、ケースメソッドの手法を繰り返しました。最後は、ワールドカフェ方式で全員が地域包括ケアシステムに対する医療専門職としての将来展望を発表し、学びを共有し、深めていきました。
学生からのコメント
- 看護、検査学科の2つの学科が同じミッションに向かって参加できました。
- 同じデータから、色々な意見があったのが興味深かったです。
- 検査、看護それぞれの得意分野を活かしてディスカッションできました。
- 発表は緊張したが、相槌を打ってくれたり、積極的に質問してくれたので話しやすかったです。1人1人が自分の言葉で発表できていて、全員が主体的に参加できました。
- みんなの意見を聞くことができ、包括的ケアシステムの今後を検討することができました。理想に近づけるように、医療職者として邁進していきたいと強く思います!
- 1・2年生の頃の共通科目以来、久しぶりに検査学科の学生の話を聞きましたが、私たち看護学生からは出ない検査学科特有の意見や知識を沢山知ることができて新たな発見が沢山ありました。また、他職種の話を聞くことで、他職種への尊敬の念と、凝り固まった看護の頭を解さなければならないと感じることができ、今後病院に出て多職種と働くにあたり大切なことをこの演習の経験を通して考えることが出来ました。