臨床検査学科 山西 八郎
「臨床一般検査学実習」では、臨床検査のルーツとも言うべき尿検査について、定性検査法である尿試験紙法や尿糖、尿タンパクなどの定量検査について、自排尿、患者尿を試料として実習します。
また、形態学的検査として、尿中の赤血球や白血球、円柱(タンパクの塊)などの有形成分を顕微鏡で検出する尿沈渣検査について実習します。加えて、腎臓における血液の浄化能力を測定するためのクリアランス試験について、数名の学生さんを被験者として術式を学びます。
その他、便中ヘモグロビンの定量や胃癌発症の原因のひとつとされている尿中ピロリ菌抗体の検出について実習します。
さらに、病院検査室で実際に使用されている分析装置を搬入して、その原理や動作について機器メーカーの専門担当者から実習と講義を頂きます。特に、AIでトレーニングされた最先端の画像方式尿中有形成分自動分析装置の実習は、「臨床一般検査学実習」の大きな特徴であると自負しています。
学生コメント
医療学部 臨床検査学科 1回生 石井 美咲
臨床一般検査学実習では座学で学んだ知識を基に、実際の尿を用いて尿試験紙法や尿沈渣などの主に尿を中心とした検査法を実習します。尿中に存在する細胞や結晶などの尿沈渣成分を顕微鏡で観察すると、写真とは違って立体的に見えるため、各成分の特徴や構造をより理解することができます。実習を行うたびに新たな知識や検査技術が身につくとともに、検査の重要性や臨床検査技師のやりがいを感じることができます。