天理大学

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附属おやさと研究所

天理自然・人間環境学研究室

天理自然・人間環境学研究室の概要

 2001年4月、おやさと研究所内に開設された天理自然・人間環境学研究室(Office for Program on Natural and Human Environmental Studies)は、自然と人間に関わる環境問題を天理教教理の視点から研究をすすめ、それらの成果を教内外に反映させることを主目的としている。

 2002年4月、研究室に「天理エコモデル・デザイニングセンター」を設置し、「火・水・風・土」を活かした自然エネルギー・自然資源の枠組みづくりについて検討した。また2005年4月から2年間、(有)いって研究所と日本工業大学との共同研究で、鳥翼型風車発電に関する実用実験と環境影響評価について検討した。そして、この発電装置が自然再生エネルギーの一つとして十分に実用的であることを立証した。

 地域との協働・連携についても図ってきた。地元の環境NPO・環境市民ネットワーク天理ほかとの共催で、2000年6月から隔年で「天理環境フォーラム」を実施してきた(2010年のポスター参照)。天理市や天理市教育委員会、天理市商工会やシャープ(株)、リサイクルクラブ天理や手作り工房『木の子村』など、行政・事業者・市民団体との協働で天理市及び周辺域の環境問題について議論を深めてきた。

「宗教と環境」研究会

「環境問題における宗教者の果たすべき役割」に関する研究

■ 趣旨
 
 環境問題は、自然科学のみならず人文・社会科学など幅広い分野に関連する学際的課題である。宗教者や宗教研究者はこの環境問題をどのように受け止め、解決へと導けばいいのか。これらについてさまざまな視点から総合的に議論することが、本研究の目指すところである。
 天理教では、この世は神のからだであり、神のふところの中で私たちは生かされていると教えられる。天理教の中山善司真柱は、1998年10月25日に執り行なわれた真柱継承奉告祭のさいに発表した「諭達第1号」の中で、「世界は未だ争いの絶え間なく、飽くなき欲望は生命の母体である自然環境をも危うくして、人類の未来を閉ざしかねない。人々は、我さえ良くば今さえ良くばの風潮に流れ、また、夫婦、親子の絆の弱まりは社会の基盤を揺るがしている。まさに今日ほど、世界が確かな拠り所を必要としている時はない。」と述べている。
 本研究は、天理大学おやさと研究所の「宗教と環境」研究会が実施する企画で、毎回、研究者・専門家とおやさと研究所員の二人が、上記研究課題に基づいて個々のテーマ毎に発表をおこない、参加した研究所員と質疑応答をおこなうパネル討論会形式で実施するものである。
 なお、このパネル討論会では、外部からお越しいただく研究者や専門家の方々の発表はそれぞれのお立場での研究・実践に基づくが、天理教の信仰者である研究所員は、宗教者として、環境問題の解決にどのような役割を担うことができるか、何を実践したらいいのかを中心に議論を進め、研究の更なる深化を図ることを目的とする。
 開催日時は、2012(平成24)年10月から2015(平成27)年3月までの、毎回土曜日の午後1時から3時までを原則とし、研究者や活動家の方は60分間、おやさと研究所員は30分間、質疑応答は30分間の合計120分間で実施する。終了後は内容をまとめ、本として出版する予定である。


これまでの研究会

第1回 2012年10月27日(土) 13時〜15時
テーマ:「地球温暖化問題に対する宗教者の役割」
 早渕百合子(九州大学特任助教) 
   演題:「地球温暖化問題の現状と課題-我が国の最新の温室効果ガス排出・吸収量 の算定結果と国際交渉における次期約束期間の今後の展望について-」 
 佐藤孝則所員
   演題:「地球温暖化問題を『もの(者/物)を大切にする心』の視点で考える」

第2回 2013年1月26日(土) 16時〜18時
テーマ:「科学・技術の発展と宗教者の役割」
 吉澤正人(岩手大学教授)     
   演題「再生可能エネルギーの普及と可能性」
 辻井正和所員
   演題「科学・技術と素人」

第3回 2013年3月23日(土) 13時〜15時
テーマ:「エコ・フィロソフィーの展開と宗教者の役割」
 井上有一(京都精華大学教授)   
   演題「エコロジー運動のディープなアプローチの今日的意義─環境思想に求められるラディカルさはなにによって構成されるのか─」
 金子珠理所員
   演題「エコフェミニズムの思想と宗教」

第4回 2013年5月11日(土) 13時〜15時
テーマ:「災害復興支援と宗教者の役割」
 稲場圭信(大阪大学准教授)     
   演題「宗教的利他主義と災害復興」
 岡田正彦所員
   演題「災害復興支援と天理教」

第5回 2013年7月6日(土) 13時〜15時
テーマ:「途上国への環境保全支援と宗教者の役割」
 萩原幹子(アフリカ学会会員・コンゴ共和国在住)     
   演題「コンゴ共和国オザラ国立公園マルミミゾウの畑荒らし問題解決への挑戦」
 森洋明所員
   演題「天理教のアフリカ伝道における環境問題への取り組みを通じて」

第6回 2013年9月28日(土) 13時〜15時 
テーマ:「障害者支援活動と宗教者の役割」
 華谷俊樹(ベストトレーディング(株)社長) 
   演題「資源リサイクルと障害者支援」
 八木三郎所員            
   演題「環境問題と障害当事者運動」

第7回 2014年1月11日(土) 13時〜15時 
テーマ:「宗教倫理学の展望と宗教者の役割」
 小原克博(同志社大学神学部教授・一神教学際研究センター長) 
   演題「宗教倫理学の展望と宗教者の役割ーエネルギー政策を語るためにー」
 澤井義次所員            
   演題「『慎み』のライフスタイルとその実践ー宗教倫理学の展望と宗教者の役割ー」」

第8回 2014年3月15日(土) 13時〜15時 
テーマ:「エコロジー運動と宗教者の役割」
 本多真(龍谷大学講師) 
   演題「仏教者による環境保護運動」
 深谷耕治所員            
   演題「宗教者の役割は“すくいあげる”こと」

天理環境フォーラム2008

おやさと研究所が共催となって「天理環境フォーラム2008」が下記日程で開催されました。


第12回 ふる里ウォッチング 
2008年6月7日 19:00~21:00 
集合場所:天理市役所

環境展 
2008年6月11日(水)~15日(日) 9:30~17:00(11日は16:30まで) 
場所:天理市文化センター

パネル討論会 
2008年6月15日(日) 13:30~16:30 
場所:天理市文化センター

清掃活動 「第9回 布留川をきれいにしよう」 
2008年6月22日(日) 9:30~11:00(受付9:00) 
集合場所:天理市役所

佐藤孝則研究員のココヤシ調査報告会がハワイの邦字新聞で大きく紹介

 昨年9月18日、天理教ハワイ伝道庁で当研究所の佐藤孝則研究員(教授)による「ハワイから贈られたココナツ1万個の知られざる真実」と題した調査報告会がおこなわれた。当日は100人以上の天理教信者のほか、日系新聞の各メディアが集まって佐藤研究員の話に耳を傾けた。
 昭和47年5月15日、沖縄は本土復帰を果たした。これを記念して、天理教教会本部は復帰直前の4月28日、琉球政府(当時)に対しておよそ1万個のココナツを寄贈した。戦争によって焦土と化した沖縄をココヤシの植栽をきっかけに緑化をはかろうという計画で、昭和45年7月に始まったハワイと沖縄の教友による一手一つの壮大な「緑化ひのきしん」の実践でもあった。
 報告会では、ココナツがハワイのどの島から何個集められたかなどの経緯を紹介し、天理教信者のみならず一般の日系移民者、フィリピン系移民者のほか、W. H. Shipman社など地元企業のボランティア活動などによって集められたことも紹介した。さらに、地元選出の上院議員や米海軍の強い協力があったこと、とりわけ米海軍の輸送船「セントルイス号」によって沖縄にココナツが運ばれたことも紹介した。しかし、そのようなさまざまな個人、企業、米軍によって集められ、運ばれた1万個のココナツについては、ほとんど忘れられていたか、あるいはその事実さえ知らない状況にあった。
 そのことに驚いた日系新聞各社は、そろって記事として紙面紹介した。そのなかの『Hawaii Pacific Press』(2005年10月1日付)は見出しに「忘れられた天理教の善行蘇る」と題して報告会の内容を紹介した。同様の記事を書いた『The Honolulu Times』(2005年10月1日付)も写真入りで記事紹介した。一方、紙面の半分以上を割いた『EAST-WEST JOURNAL』(2005年10月15日付)は、佐藤研究員の顔写真だけでなく現在の沖縄に根付くハワイ産ココヤシの写真までも掲載する力の入った記事だった。しかし、もっとも力の入った記事は、『The Hawaii Hochi (ハワイ報知)』(2006年1月1日付)で、元旦の特集記事「知られざる秘話『1万個のココナツ』」という見出しで、6頁にわたって報告会の内容を載せた。記事の前段には「ハワイに住んで40年近くになるが、これまで戦後豚を贈ったという話は聞いたことがあるがこの話は聞いたことがない」と書いて、この記事の重要性を説いた。
 なお、この調査研究は佐藤研究員と住原則也地域文化研究センター教授との共同研究として実施され、センター発行の『アゴラ』2号(2004年12月26日)に既に中間報告として発表されている。(『グローカル天理』第7巻第2号より転載)
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