社会教育特講2「シティズンシップと公共性」認定NPO法人テラ・ルネッサンス創設者・理事 鬼丸昌也氏が特別講義 2026.10.19 人文学部宗教学科社会教育学科社会連携受験生の方へ受験生の保護者・高校教職員の方へ

天理大学では10月5日、全学部2年次生から4年次生を対象とした「社会教育特講2[シティズンシップと公共性]」において、認定NPO法人テラ・ルネッサンス創設者・理事の鬼丸昌也氏をゲストスピーカーに迎え、特別講義「支援の現場で学んだ『ひと・チーム・世界の考え方』」を実施しました。

テラ・ルネッサンスは、地雷や紛争、貧困などに起因する社会課題の解決に取り組む国際協力団体です。当日は、宗教学科1年次生が履修する「宗教研究基礎演習」の学生も参加し、国際的な社会課題や市民としての役割について学びました。

本講義は、変化し続ける社会のなかで、自ら未来を切り拓く創造的な学びやその支援のあり方について考え、あらゆる人々が主体的に社会へ参加・参画しながら共に生きる社会の実現に向けた社会教育の役割と課題について理解を深めることを目的としています。 講義では、鬼丸氏が大学4年生だった2001年にカンボジアを訪れ、地雷被害の現状を目の当たりにした経験を紹介しました。この経験がテラ・ルネッサンス設立の契機となったことについて、自身の歩みや各地での活動エピソードを交えながら語りました。

鬼丸氏は、「世界を身近なことに置き換えて考えること」の大切さを強調し、「未来をつくる力は誰もが持っている」と学生たちに呼びかけました。また、時間はすべての人に等しく与えられており、「人に伝えること」は誰にでもできる行動であると述べました。 さらに、「すぐには変わらなくても、心を込めて伝え続けることで社会は変わっていく」と語り、「ほっとけない」という思いは人を思いやる心や祈りにも通じるものであると話しました。

また、「正しいこと、ありのままのことを知り、学ぶこと」の重要性にも触れ、事実を知ることが、自分の進むべき道や自分にできることを見いだすきっかけになると学生たちへメッセージを送りました。

講義では、テラ・ルネッサンスの活動についても紹介されました。カンボジアやラオスでの地雷・不発弾処理支援や生活再建支援、ウガンダ、コンゴ、ブルンジでの元子ども兵や紛争被害者への自立支援のほか、東日本大震災後に岩手県で展開した「大槌復興刺し子プロジェクト」が取り上げられました。同プロジェクトでは、避難所でも取り組める刺し子製品を制作・買い取る仕組みを通じて、被災者の生活再建を支援したことが紹介されました。

講義の締めくくりとして鬼丸氏は、「わたしにできること」として、「事実を知る」「できることを実践する」「周りに伝える」という3つの行動の大切さを学生たちに伝えました。 講義後にはグループワークを実施し、学生からは「鬼丸さんのお話を聞いて胸がいっぱいになった」「さまざまな厳しい状況に立ち会うなかで、どのように感情を整理されているのかが印象に残った」などの感想が寄せられました。

また、本講義を担当する岡田龍樹教授は、「今日の話を聞いて、自分が何に心を揺さぶられたのかをぜひ振り返ってほしい」と学生たちに語りかけました。

今回の講義は、社会課題を遠い国の出来事としてではなく、自分自身の問題として捉え直し、「自分には何ができるだろうか」と考える機会となりました。学生たちは、知ることにとどまらず、行動へとつなげることの重要性について理解を深めました。

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