2024年11月25日~26日に、日本ウマ科学会 第37回学術集会が東京両国にあるKFC Hall & Roomsにて開催され、本学人文学部社会福祉学科の石井孝弘特任教授が一般演題「引退競走馬のセカンドキャリアとしてのホースセラピーへの適用」について発表しました。

この学会は、獣医師などが、馬の生理学、解剖学など馬の医学的な研究発表を行うほか、日本や海外の馬の文化に関することなども発表には含まれています。その中でも今年度は、ホースセラピーに関する内容もいくつか発表されていました。
石井特任教授の発表は2つの実験研究からの知見をまとめたものです。一つは、騎乗者である発達障害児に対して、乗馬の活動がどのような影響を与えるのかについてコルチゾルとオキシトシンの測定値から考察し、二つ目は騎乗者に与える種々の加速度及び臀部への衝撃としての荷重の測定についてサラブレッド種と他のセラピーホースの違いを考察し、これらの研究を一つにまとめられました。
結論として、引退競走馬としてのサラブレッド種を発達障害に対するホースセラピーに用いることは効果的であるというものです。引退競走馬のセカンドキャリアとしての新たな道を開いた発表ともいえます。
今回の研究は症例数が少ないこともあり、今後は症例数を増やして更にブラッシュアップした研究を展開されることが目指されています。
