臨床検査学科の体験学習は、「PCR体験!自身の手で遺伝子を操ってみよう!」をテーマに開催しました。新型コロナウイルス感染症の流行で一般にも広く知られるようになったPCR検査。PCRは微量のDNAを増幅する革新的な技術で、遺伝子検査の要となる技術です。
今回、その仕組みや臨床検査技師の重要な役割を本学の学生ボランティアに教えてもらいながら体験しました。まず、実際に現場で着用する個人防護具(PPE)に身を包み、一気にプロの雰囲気に。続いて、患者さんからの検体採取シミュレーションで緊張感も味わいました。検体を取ったら、いよいよPCRの世界へ突入です!初めて触れるマイクロピペットを使い、目に見えないほどの微量な液体を扱う繊細な作業に真剣な表情で取り組みました。そしてPCR反応後の電気泳動でDNAが姿を現した瞬間には驚きの声が上がりました。また、安全キャビネットでの作業体験では、臨床検査における安全管理の重要性も学びました。
参加した高校生からは「臨床検査技師の仕事の奥深さを知ることができた」などの感想が寄せられ、臨床検査の世界への関心が大いに高まったようです。この体験学習を通じて、臨床検査技師が医療の現場で果たす役割や、最新の検査技術の魅力を多くの方々に知っていただけたことを嬉しく思います。
(医療学部臨床検査学科 助教 福岡 知也)
ボランティアとして参加した学生のコメント
臨床検査学科2回生 安次富 音羽
本日の臨床検査学科のオープンキャンパスの体験学習ではコロナで有名になったPCR検査や遺伝子解析技術について体験してもらいました。
2回生はピペットの使い方と試薬の作成を主に担当し、高校の実験では使わないノック式ピペットを用いて試薬を作製しました。学生にとって初めてで慣れない操作でしたが、説明した通りに一生懸命取り組んでくれていました。その学生たちの姿を見て大学内実習のイメージや大まかな内容、臨床検査技師の役割についてより理解が深まったのではないかと感じました。
臨床検査学科2回生 石井 美咲
私は今回、体験実習で検体採取の仕方について高校生の方に教えさせていただきました。高校生の皆さんはピペットを扱うことが初めてで、すごく緊張しており難しいと苦戦しながらも頑張っていました。私がピペットの目盛りや単位について説明すると高校生の方の表情が固まってしまい、分かりやすく伝えることの難しさを実感しました。今回の体験実習を通してPCR検査のような身近な検査に臨床検査技師が関わっていることを知っていただけたと思います。少しでも臨床検査技師の雰囲気や魅力を感じ、興味を持っていただけたら嬉しいです。
臨床検査学科2回生 今中 亜弥華
体験学習で新型コロナウイルス感染症の検査として知名度のあるPCR検査を体験することで、PCR検査の仕組みを知り、実際にピペットを用いて試薬の分注を行うことで、臨床検査についてより興味を持ってもらうことができたのではないかと思います。
操作の説明などをするのは説明するのは難かったですが、最初は初めての動作で少し戸惑っていたように見られたけど、すぐにスムーズにピペットの操作を行うことが出来ており、「難しかったけど、PCR検査の仕組みについて余り知らなかったから知れてよかった。」と言ってもらえたので良かったです。