7月19日、国際学部の地域文化学科日本研究コース(留学生対象)と日本学科(留学生対象)は、「ナラロジー特論」(国際学部・芹澤知広教授担当)の発表会を「なら歴史芸術文化村」で開催しました。
2019年7月に連携協定を奈良県と締結した本学は、2022年の「なら歴史芸術文化村」開村以来、連携を充実させるため同村と定期的に協議を重ねています。
そのひとつとして、昨年度には、同村スタッフより「施設表示について、外国人観光客の視点で留学生の意見を聞かせてほしい」との要望が出され、同村を見学した留学生が率直に感じたことや改善提案を芹澤知広教授が取りまとめ、その後、両者による意見交換会が開催されました。
今年度の改組で新たにスタートした「日本学科(留学生対象)」では、「ナラロジー特論(グローバル化時代の奈良研究)」において、同村との連携をさらに深めた授業を展開しています。
この授業では、「なら歴史芸術文化村」を通じて、奈良県の文化的資源・自然的資源について詳しく知るとともに、外国人旅行者にとってそれらがどのような魅力をもつかを深く考えます。また奈良県で行われている観光開発、地域活性化の諸施策について実践的に理解することを目的としています。
「ナラロジー特論」を履修する国際学部3・4年生の留学生たちは、教室での講義だけでなく、5月17日には「なら歴史芸術文化村」を訪問し、各自の感性から同村について気になる箇所を調査しました。
翌週の授業では、各自が調査した箇所を教室で議論し、「看板について」と、各自が「気になった箇所について」の2点にテーマを絞って調査研究を進めていくことが決められました。
学生たちは、5月31日に再度同村を訪問し、各自の調査研究に関係した写真撮影も行ったほか、6月から7月にかけて追加調査を行うなどして、日本語のレポートにまとめました。
春学期最後の授業となった7月19日には、「なら歴史芸術文化村」の交流にぎわい棟2階の多目的室で、同村スタッフと本学教員が同席のもと、発表会を開催しました。
発表会では14名の学生が、それぞれの研究成果を報告しました。学生たちは、「看板」について問題点を述べるだけでなく各自が考えた解決策も発表し、それ以外に感じた点についてはレポートの写真を示しながら発表しました。