テーマ:大和郡山で歴史遺産の活用を知る 実施日:2024.06.29 10:00~13:00
近鉄郡山駅で集合し、郡山城、金魚資料館、箱本館「紺屋」を見学しました。
大和郡山は、2026年の大河ドラマ「豊臣兄弟‼」でも注目されるように、豊臣秀長の居城として整備され、江戸時代には柳沢家の城下町として発展した、奈良県を代表する近世城下町の一つといえます。
郡山城では、2012年に「郡山城跡公園基本計画」が設定され、整備事業が進められています。臨地見学では、石垣の語り部ボランティアの方に御案内いただき、逆さ石などの郡山城の石垣の特徴などについてご説明いただきました。
現在、大和郡山といえば「金魚」を思い浮かべる人も多いでしょうが、金魚は、江戸時代中期に柳沢家の武士たちが内職で飼育を始めたのが、大和郡山の金魚産業の始まりとされています。金魚資料館では、現在の飼育、販売の有り様を学べるほか、金魚の飼育方法や品種改良に関わる歴史資料が展示されています。
箱本館「紺屋」では、城下町形成期の主要13町と「箱本」の由来である歴史資料が展示されているほか、地域の基幹産業の一つであった藍染めに関する資料の展示や染め物体験が出来ます。
このように郡山の城下町域では、「城下町」らしいファザードの整備による歴史性の可視化がおこなわれているほか、屋外に設置される灰皿の金魚柄への統一、趣向を凝らした金魚鉢で飼育される金魚の店頭展示など、物地域が受け継いできた歴史遺産の活用がみてとれます。さて、参加した受講生は、何を観て、何を感じたのでしょうか。
日本学科(留学生対象)講師 長谷川奨悟