【授業紹介No.11】災害看護論:看護学科4年生 大学内メディカルラリー 2023.11.28 医療学部看護学科 # 授業紹介

メディカルラリーとは、医師や看護師、救命救急士がチームを組み、模擬外傷を施した模擬患者を、限られた時間内に迅速かつ的確に判断とケアを実施できるかを競う大会で、シミュレーション教育の1つでもあります。また、海外・国内問わず定期的に開催されている大会でもあります。本学では、災害医療、災害看護のスペシャリストである講師陣(医師、看護師、病院事務職員)が4つの急変・災害シナリオを作成し、シナリオに挑戦する学生とシナリオ内の傷病者役、患者役の学生がラリーを展開しました。

シナリオ①地震発生(震度6強の揺れ)

病棟での深夜勤務中に緊急地震速報!   

ヘルメットを着用し、まずは自身の安全を確保する行動を!

自宅で被災した看護職員が病院へ自主参集することに。何を病院に持参しますか?

シナリオ②病棟における急変、心肺停止(変異型インフルエンザ感染症、肺炎患者の設定)

 5号室からナースコール!「急変です」

PPE(個人用防護具)装着からのBLS(心肺停止または呼吸停止に対する1次救命)からAEDによる除細動。

ナースステーションにいる看護師との連携は?挑戦チームのチームワークも問われます。

シナリオ③火災発生(初期対応、初期消火)

「火事です!火事です!病棟トイレのごみ箱が燃えています!」
➡ジリリリリー(火災報知器音)
責任者、初期消火班、誘導班に分かれ素早く動けているか?
窓を開けて逃げようとする患者役、貴重品を病室に忘れたと言って病室に戻ろうとする患者役への対応は?
安全に避難場所への誘導は?
炎の役も学生が行います!

シナリオ④多数傷病者対応(地震発生後の12名の傷病者への初期対応)

看護師役:歩ける方、こちらに来てください。

傷病者役:痛い、痛い!看護師さん早くこっちに来てよ!

多くの傷病者を前に、挑戦チームの学生は、2人1組でSTART法を用いてトリアージを行います(トリアージタグに記入)。看護師役: 歩行不能、自発呼吸あり、呼吸回数30回/分以上・・  

トリアージタグの色は?

トリアージとは、治療や傷病者の医療機関への搬送順位を決定することで、その目的は、限られた人的・物的資源を最大限に活用するためです。

災害には地震や洪水といった自然災害以外に、列車事故や爆発事故といった人為災害、有害物質汚染の拡大といった特殊災害があり、いつ、どこで起こるかわかりません。医療従事者となる学生は、これまでに得た知識と技術をさらに発展させ、災害が発生しても「防ぎ得た災害死を減らすため」に、そして、被災者に寄り添う看護ができるよう、日ごろからの備えと鍛錬を積むことの必要性を学びました。

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