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 【生涯学習】

《公開講座記録》【天理大学公開講座】夏こそ予防!!脳梗塞—水の上手なとり方—

第4回 ● 平成26年5月31日(土) 午後1:30
テーマ ●夏こそ予防!!脳梗塞—水の上手なとり方—
講 師 ● 松本 範子 体育学科准教授

内容

今回のテーマは、脳梗塞と水のとり方である。夏は、発汗による体水分が失われやすく、熱中症や脳梗塞が多発しやすい季節である。気づかないうちに脱水し、血液の粘度が高まり、血栓ができやすくなると考えられている。脳梗塞は「寝たきり(要介護状態)」の第一要因でもあるため、脳梗塞の予防に重要な食事・栄養と夏の健康を守る適切な水のとり方について学ぶことを目的とした。

1.日本人の健康状態-健康日本21計画の結果-
日本の健康づくりに対する国の施策は、2000(平成12)年に生活習慣病の予防・改善と早世の減少によって健康寿命を延ばし、要介護の期間を短縮することを目的に健康日本21計画が施行された。この計画は10年後の2010(平成22)年に日本人の健康状態がどのようにあるべきか各項目に数値目標をたて、健康づくりの実践を推進するものである。10年間の結果、栄養状態は、男性(20~60歳代)では、肥満は4人に1人から、3人に1人に増加し、女性(40~60 歳代)の肥満、食塩摂取量には改善がみられたが、脂肪エネルギー比率や野菜の摂取量などについては改善がみられなかった。また、知識・態度・行動の変容では、メタボリックシンドロームを認知しているが、朝食欠食など行動レベルの変容にまで至らなかったなど、健康状態が改善したとはいえない結果であった。
この結果を受け、2013(平成25)年には、すべての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力のある社会の実現に向けて、健康寿命の延伸・健康格差の縮小を目的に新たに健康日本21計画(第2次)が策定された。
現在、日本人の死因の53.9%は生活習慣病(悪性新生物・心疾患・脳血管疾患)によるものであり、要介護状態に陥る最大の要因は脳卒中の後遺症となっている。健康長寿と介護予防のためにも脳卒中の予防は重要である。

2.生活習慣病と脳梗塞
脳梗塞による死亡者は、年間約13万人と報告されている。脳梗塞は、動脈硬化によってコレステロールや血栓が血管を塞いでしまう疾患である。脳は、全身の神経を司る役割があるため、一度大きな発作が起きると、その後にマヒや言葉の障害などが後遺症として残り、要介護状態に陥る原因となる。
脳梗塞が発症する前段階として、運動不足や肥満など、不適切な生活習慣が要因で脂質異常症や高血圧症、糖尿病などを発症し、それが重篤化すると日本人の死因である心疾患や脳血管疾患に繋がると考えられている。日常の適正な生活習慣の維持と継続した実践が、将来に向けた脳梗塞の予防といえる。

3.脳梗塞予防のための食事
脳梗塞の最大の要因は、高血圧であるため、まずは高血圧の予防が必須となる。
高血圧予防のポイントは、肥満の改善と塩分をとり過ぎない2点である。
まずは、BMI18.5~25未満の適正体重を維持することが重要である。

BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

肥満は、エネルギー摂取の過剰による脂肪細胞の蓄積によっておこるため、エネルギーの少ない食材を選択することが薦められる。エネルギーの少ない野菜・海藻・きのこ類を十分に食べ、エネルギーや脂質の過剰摂取とならないように努めなければならない。また、最近ではビタミンの葉酸が不足により、体内で「ホモシステイン」が増加し、動脈硬化が促進するとの報告がある。葉酸が多く含まれる緑野菜(モロヘイヤ,ブロッコリー,アスパラガス,ほうれん草など)も意識して摂取すべきである。
もう一つ、低塩に対する対策は、野菜・果物に含まれるカリウムが塩分であるナトリウムを排泄する働きがあることが知られている。生野菜や水に溶けだすため、スープなどで食すと良い。また、DASH研究(高血圧を防ぐ食事方法の研究)では、果物と野菜を多く摂取することに低脂肪乳製品を加えることで血圧低下が大きくなるという結果が報告されている。果物・野菜・低乳製品を日常の食卓に多くのせていただきたい。

4.水分補給について
脳梗塞の予防には、水分摂取が大きなカギとなる。
脳梗塞と熱中症は脱水が引き金になることが多く、特に睡眠中の脱水には注意が必要である。では、いつ水分を補給すれば良いのか?

・水分補給は就寝前,運動前など汗をかく前

・就寝中は,一晩で500ml以上の汗をかくため、寝る前と起床時にコップ1杯(150-200ml)の水を飲む

・運動中,サウナや入浴,夏場の長時間の外出(庭の手入れ,農作業など)

・エアコンのきいた室内であっても皮膚や呼気から蒸発する(不感蒸泄)ため、水分補給を心掛ける

食事での水分摂取を除き、飲み物(水・茶)から1.5~2Lを摂取、が1日の目安である。

環境庁からは、高齢者の熱中症予防のポストカード、農林水産省からは、農作業時の熱中症予防シートなども出されているので参考としたい。

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