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 【生涯学習】

《公開講座記録》【地域研究への招待】第3回 国際的人口移動現象:日本、ポルトガル、ブラジル、アメリカ

第3回
●2019年6月29日(土) 午後1:30
●テーマ: 国際的人口移動現象:日本、ポルトガル、ブラジル、アメリカ
●講師  矢持 善和 地域文化学科教授

内容

(1)日本とポルトガルの出会い

まず、日本とポルトガルの出会いのきっかけとなった歴史的人物はマルコ・ポーロであり、彼は「東方見聞録」の中で日本を紹介した。
次にザビエルとヤジロウの出会いがある。

1543年(天文12年)3名のポルトガル商人が中国人のジャンク船で種子島に到着した。その後1546年、ジョルジェ・アルバレスが日本人の逃亡者ヤジロウとその従者2名を乗船させ、1547年にヤジロウはマラッカに滞在するフランシスコ・ザビエルと対面したが、ザビエルはその後ヤジロウ等をインドのゴアに送り教義と言語の勉強をさせた。
そして、イエズス会創設者の一人であるザビエルはヤジロウの案内によって1949年に来日した。
織田信長の時代、メンデス・ピント「東洋放浪記」によれば、鹿児島から田浦、日向、博多、阿久根等の港には100隻のジャンク船、シナから2000隻の商船が停泊していた。

(2)日本人のブラジル移民

日本からブラジルへの移民が始まってから110年以上の歴史が流れた。
1868年のハワイとグアムへの日本人移民の始まりから、1908年の笠戸丸によるブラジルへの移民の流れ。明治維新以降の歴史的背景に見られる国内人口の異常な増加により、当時の日本政府は帝国主義の一環として、国策としての海外移住を奨励・推進する必要性に迫られていた。一方で1888年の奴隷解放により帝政に移行したブラジルは、主にサンパウロ州のコーヒー農場における奴隷に代わる労働力をヨーロッパからの移民に求め、ドイツ、イタリア、スペイン等がその要望に応じ、約450万人もの大量の移民群がブラジルへの人口移動を行った。日本国政府もこのブラジルへの移民の送り出しの波に乗り、1908年から1941年の第二次世界大戦が勃発するまでの間に186,272名の日本人をブラジルに送り出した。
その後、1979年の第二次オイルショックと世界不況の影響によって、多くのブラジル人は海外への移住を決め、日系人社会でも日本への「デカセギ」を希望するようになり、1988年前後から日本への人口移動現象が始まった。

(3)アメリカへの不法移民

2006年のブラジル連邦議会の移民調査委員会最終報告によれば、2001年度に合法ビザによって国外へ移住したブラジル人の数は、アメリカ合衆国には799,203人、パラグアイへは442,104人、日本が224,970人、ドイツが86,283人、ポルトガルが51,590人、イタリアが37121人、アルゼンチンが35,051人、その他の国々へは211573人となっており、総数1,887,895名と発表している。しかし実際には、VEJA誌の記事によれば合法、非合法に関わらず国外に長期滞在するブラジル人総数は、アメリカ合衆国には180万から200万人を数え、パラグアイには45万人、ヨーロッパには20万人を越えるだろうと推測している。つまり連邦議会の発表とは違って、上記の雑誌記事によれば、日本に居住するブラジル人約35万人を含め、実に300万人のブラジル人が国外に長期滞在していると推測される。

一方で、2004年12月19日にメルコスール・シンジケート(Sindicato Mercosul)から発行されたニュース記事では、メキシコからアメリカに不法入国するブラジル人はアメリカ合衆国とメキシコの国境において国境警察などの市場経済を潤す商品となっていると指摘している。また、ブラジル連邦議会の国外在住ブラジル人援護委員会はメキシコのコヨーテ(移民斡旋グループ)に対して逮捕を目的としてブラジル人1人あたりに約100ドルを支払う第三者グループの存在を調査していると見出しで掲載している。つまり移民を仲介し、斡旋も行うが、アメリカの国境警察に越境する人々を引き渡し、二重の利益を受け取るグループである。
更に、2010年9月のEstado de Sao Paulo誌の記事によれば、2006年からは、コヨーテのグループに代わって元メキシコ軍特殊部隊の経験者等によるアメリカへの不法入国者を暗殺するCartel Los Zetasのグループがブラジル人、エクアドル人、エルサルバドル人、ホンジュラス人などを襲撃し、すでに28,000人が犠牲者となっていると記載されている。

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