外交官の「が」の字も知らなかった学生時代。 国際舞台の最前線を支える、責任感と情熱を力に。

在大韓民国日本国大使館
二等書記官
(国際文化学部朝鮮学科 2007年3月卒業)

清水 栄一さん

※学部・学科等の情報は当時の名称です。

海外でどうしても働きたい。
一般企業を退職し、在外公館派遣員試験に挑戦。

現在のお仕事について教えてください。

在大韓民国日本国大使館にて総務部兼文化広報部の担当書記官として勤務しています。総務部では、日本から来る国会議員や政府要人への対応や、各国の外交団や国際機関との調整業務を幅広く担当しています。また文化広報部では、韓国内における新聞やTVなどの媒体を通じた公共外交政策にかかわる業務や、日韓の人物・文化・教育・スポーツ交流に関する業務に携わっています。

昔から外交官に憧れがあったのでしょうか?

正直なところ、学生時代には外務省の「が」の字も意識しませんでした。ただ、昔から海外には人一倍関心があり、高校時代には選抜制の海外研修制度で韓国に3週間滞在し、これが最初の海外体験となりました。

具体的な目標に変わったのはいつですか?

大学卒業後、一度民間企業へも就職したのですが、以前から思い描いていた海外で働きたいとの想いが募り、退職して在外公館派遣員に応募しました。現在も勤務する在大韓民国日本国大使館に派遣され、現場で外交官とお仕事をするなかで、「自ら外交の最前線で仕事がしてみたい」と心の底から思ったことが、外交官をめざすようになったきっかけです。

出張した国は、45か国以上。
苦労を上回る、達成感とやりがいがある。

どんなときにやりがいを感じますか?

派遣員時代から多くの要人の接遇対応をしていた実績を買われ、今では通常業務以外にも多くの首相外遊や大型国際会議などのロジスティックを任されています。これまで出張した国は、45か国以上。文化の異なる相手国での調整は難しいことも多く、体力も精神力も消耗しますが、無事に終えたときの達成感や日本に貢献しているとの実感は何にも代えがたいものがあります。

大学時代に熱中していたことは?

海外に行く資金を貯めるために、勉学以外はほぼアルバイトに明け暮れていました。3年次には、念願叶って韓国外国語大学校に交換留学。SATOM(Students Association for Tenrikyo Overseas Mission)という語学サークルにも参加し、違う言語を学ぶ学生や留学生と交流をすることで多くの刺激を得ていました。

外交官に興味を持つ学生にメッセージを。

まずは身近な海外に飛び出してみることをおすすめします。自分ひとりの力で海外を訪れ、困難や刺激、時には孤独を味わうことが人生においてもとても良い経験になります。海外渡航が難しい場合でも、外国の友人と交流するところから、ぜひスタートしてみてください。

略歴:
2007年:天理教海外部及び貿易商社勤務を経て
2013年:在大韓民国日本国大使館・在外公館派遣員
2016年:外務省入省、外務本省勤務を経て
2020年より:在大韓民国日本国大使館・二等書記官

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