「父が天理教の教会長をしています。天理教はもちろん他の宗教についても知りたいと考えたことが、天理大学の宗教学科を選んだ理由です」。
将来実家の教会を継ぐことを目標とする、谷岡さん。宗教学科での学びを深めるために、読書会の活動にも熱心に取り組んでいるそうです。
読書会で、何をしている?
読書会は、宗教学科の澤井先生が主催する課外活動です。主に卒業後の進路として大学院進学をめざす学生向けの勉強会で、先生が選んだ本や論文を参加者で精読しています。
どんなところが難しい?
大学院入試や研究活動には英語力が必須のため、読書会で英語の論文を読むことがあります。正しく翻訳する難しさを、その都度実感しています。
特に興味のあるテーマは?
ウィリアム・ジェイムズ(1842~1910)に関心を持っています。彼が生きていたのは、科学万能主義が謳われ、もはや宗教には意義がないのでは?と考える人も増えていた時代。そんななかで、ウィリアム・ジェイムズは宗教と個人とのあいだにある心理的側面に焦点を当て探求した人です。『宗教的経験の諸相』など、古典的名著とも言われる各書籍を読み込んでいます。
「天理大学で好きな場所は、附属天理図書館。たくさんの資料・史料を好きなだけ閲覧できる、最高の環境です」。
そう話す谷岡さんは、宗教の意義について、学びを通じて探り続けています。
どんな問題意識で学びに取り組んでいる?
本来、宗教は人を幸福にするものであるはず。でも世界を見渡せばそうとばかりも言えない現実があります。何が宗教の存在意義なのか。ゼミを通じて考えつづけています。
学科の学びは、将来のキャリアに結びつくと思う?
確実に結びつくと考えます。会長として教会を継ぐ場合はもちろん、一般企業などに就職する場合にも、同僚や取引先の方が信仰する宗教についての知識があれば、円滑なコミュニケーションの役に立つと思います。物事を多角的に捉える視点が鍛えられ、偏見のないものの見方ができる人に成長できると考えます。
最後に、将来の夢について教えてください。
結婚して115歳まで長生きして、孫が健やかに生きていける環境をつくりたいです。
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人文学部 宗教学科
深い宗教的知識で、共生社会に貢献する