2026年度「野外教育実習」を実施
「カヤック」を通じて、安全教育と自然体験を学ぶ 2026.09.18 人文学部社会教育学科国際学部体育学部医療学部地域・企業との連携受験生の保護者・高校教職員の方へビジネスとつながる

天理大学は9月8日~10日、奈良県吉野川流域を舞台に、全学部生を対象とした集中講義「野外教育実習」を実施しました。

今年で17年目を迎える本実習は、カヤックなどの水辺活動を通じて、野外活動の楽しさや危険回避の技術を学ぶとともに、野外教育の計画立案や基本的な指導に必要な知識・技術を身につけることを目的としています。

実習では、開講当初より、株式会社モンベルの辰野勇会長を非常勤講師(2010年~2017年)、客員教授(2014年~)として迎え、実習を実施。今年も辰野会長をはじめ、モンベルスタッフの指導の下、岡田龍樹副学長、実習担当の蓬田高正准教授(体育学科)が帯同し、モンベル奈良五條ゲストハウスを拠点に、2泊3日の実技講習や講義を行いました。

初日:基礎知識とカヤックの基本技術を学ぶ

開講式とガイダンスに続き、蓬田准教授から実習の目的や注意事項について説明がありました。
その後、辰野会長が「アウトドア」の概念やカヤックの基礎知識、必要な装備、安全装備(特にライフジャケット着用の重要性)について、実物を紹介しながら解説。野外活動における「リスクマネジメント」の重要性、についても学生たちに伝えました。

午後からは実習先へ移動し、パドルの使い方や基本的な漕ぎ方を練習しました。学生たちは、前進するための「フォワードストローク」、後進するための「リバースストローク」、方向転換に用いる「スウィープストローク」などを練習。さらに、転覆時にカヤックから脱出する「沈脱」や、艇を横方向に移動させる「ドローストローク・スカーリング」など、応用技術にも取り組みました。

2日目:ラフティングを通じて川の特性と安全を学ぶ

雨模様となり、川の水量がモンベルにて定めているカヤック運行における規定値以上に増えていたため、当初の予定を変更し、ラフティングを実施しました。
※安定性の高いラフティングの運行規定値はカヤックより高く設定しています。
学生たちは、自然環境の変化に応じて活動内容を判断することの大切さを学びながら、水上での体験を深めました。

3日目:応用技術の習得とダウンリバー

晴れ間も見えた最終日は、辰野会長をはじめ、有志のモンベルの社員10数名も実習に同行しました。

2日目に実施できなかった応用技術の講習では、川を横切る「フェリーグライド」や、川の流れに入ったり、流れから出たりする「ストリームイン・アウト」などを練習。
辰野会長自らが技術を実演し、学生たちに指導しました。辰野会長は、学生たちに「自分を信じて、パドルを離さず、流れの中でも漕ぎ続けること」「人生と同じで、積極的に決断すること」とアドバイスを送りました。

また、初めて漕ぎ下る急流区間のスカウティング(下見)を行った後、モンベル五條店前から大川橋まで約3㎞区間のダウンリバーに挑戦しました。

午後には、3日間の学びを確認するテストや、辰野会長によるまとめの講義が行われました。
毎回の実技の中でフィードバックを行い、与えられた課題に対して自主的に熱心に取り組みました。

参加した若木七葉さん(体育学科1年次生・奈良県立添上高校出身)は、次のように振り返りました。
「大学ではいろんなことをたくさん経験してみたいと思って、この実習に参加しました。カヌーは初体験で、真っすぐ進むのが最初は難しかったのですが、コツをつかめるようになると、だんだんと上達していくのが実感できて、とても楽しかったです。この実習で体験できたことを、これからのクラブ活動などに活かしていけたらと思います」

学生たちは、カヤックやラフティングなどの水辺活動を通じて、野外教育の意義や基本的な技術、自然の中に潜む危険とその回避方法について、実践的に学びました。自然環境の変化に応じて判断し、安全を確保しながら活動することの重要性についても理解を深めました。

天理大学と株式会社モンベルは、2017年に包括連携協定を締結しています。2024年4月には「天理大学・モンベル共同体」を結成し、アウトドアショップ「モンベル天理店」の運営をはじめ、天理駅前広場コフフンの活性化、観光・農業振興、人材育成など、さまざまな取り組みを進めています。

2025年度からは、天理大学サテライトキャンパスに位置づけられた天理駅前広場コフフンに出店する「モンベル天理店」で、学生を対象としたインターンシップも開始しました。今年度は春学期に2名の学生が参加しており、秋学期以降も学生が参加する予定です。

天理大学は今後も、株式会社モンベルをはじめとする連携企業と協力し、本学が持つ多彩な資源を活用した共同研究や地域貢献事業を展開していきます。

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