
天理大学では、7月16日、杣之内キャンパス情報ライブラリー2階Uテラスにおいて、BRIDGEプロジェクト特別講演会「国際的な仕事の魅力~それを目指すにあたっての準備と心構え~」を開催しました。
「BRIDGEプロジェクト」は、外交や国際協力、国際機関など世界を舞台に活躍する人材の育成を目指し、講演会や実践的なプログラムを展開している本学独自の取り組みで、「外交官養成プロジェクト」や「国際参加プロジェクト」などをつなぐプラットフォームとして展開しています。
今回は、元セブ総領事で本学客員教授の山地秀樹氏を講師に迎え、「外交官養成セミナー」を受講する学生8名が参加しました。
講演の冒頭、山地客員教授は学生に向けて、「この教室にいる皆さんの中で、10年後に海外で仕事をしていると思う人は何人いますか」と問いかけ、「私が39年間携わった外務省専門職員という仕事を例に、国際的な仕事とは何かを一緒に考えたい」と今回の講演の趣旨を語りました。
講演前半では、「国際的な仕事とは、日本と世界をつなぐ仕事である」と説明。日本が明治以降、世界との関わりの中でどのように発展してきたのかを歴史的な視点から解説するとともに、自身がこれまで赴任した国々での経験や担当業務を紹介しました。

後半では、外務省専門職員の仕事内容や求められる姿勢について講演しました。山地客員教授は、外交の仕事は人と深く関わりながら社会に貢献できる仕事であり、「多くの業務に意味を見出せる仕事」だと語りました。
また、約40年にわたる勤務の中で経験した2001年の米国同時多発テロや2011年の東日本大震災についても触れ、それぞれの出来事の際にどのような役割を担い、どのような使命感を持って職務に当たったのかを自身の経験を交えて紹介しました。
さらに、「外務省で働くということは、世界史の転換点に立ち会うこともある。多くの経験をしてきたが、それらを苦労だと思ったことはない」と語り、学生たちは真剣な表情で耳を傾けていました。
講演の最後には、「外交官養成セミナー」で学ぶ学生へ向けて、国際的な仕事を目指すうえで大切なこととして次の2点が示されました。
・海外の人と直接コミュニケーションを取る場合、特に丁々発止のような場面においてはAIでは代替できないため、語学力、とりわけ英語は不可欠であること
・外務省の仕事では知識の蓄積が求められ、そのため日頃から読書を習慣にすること
学生たちは、熱心にメモを取りながら講演を聴講し、一つひとつの言葉に真剣に耳を傾けていました。

講演後の質疑応答では、外務省専門職員の仕事内容だけでなく、学生たちは自身の進路や今身に付けるべき力などについても質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
今回の特別講演は、山地客員教授の豊富な経験を通して、国際的な仕事の魅力や使命、将来に向けて今できる準備について理解を深める貴重な機会となりました。
「BRIDGEプロジェクト」では、今後も教職員が連携しながら、学生の成長を支援する講演やイベントを継続して実施していきます。