12月21日、天理大学研究棟第1会議室にて「第2回関西高校生スペイン語レシテーション(朗読・暗誦)コンテスト」ならびに「第53回全国スペイン語弁論大会」(主催:天理大学外国語学科、後援:駐日スペイン大使館・天理市・奈良新聞社・朝日出版社・白水社)が開催され、本学スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の徳井快香(2年・名張青峰)さんが準優勝を獲得しました。
高校生の部:若々しく、多彩な表現で魅了
今年より朗読・暗誦の二部制となった「レシテーションコンテスト」には、関西圏の6高校から17名がエントリー。これは昨年を上回る参加者数で、スペイン語を学ぶ高校生たちの関心の高さを物語っています。課題文の詩を豊かな表現力で披露し、日々の練習の成果を発揮しました。清々しく、創意工夫を凝らしたパフォーマンスは、スペイン語学習への情熱と努力を感じさせるものでした。
大学生の部:歴史ある大会で競い合う
1963年に始まった歴史ある「全国スペイン語弁論大会」には、9大学から11名が参加。2年次生ながら準優勝に輝いた徳井快香さんは「Poder silencioso y fuerte – El futuro caminando junto a los ninjas(静かで大いなる力─忍者とともに歩む未来)」を演題に、出身地の伊賀市では忍者の文化が日々の暮らしに息づいていることを、ユーモアを交えて紹介。「忍」の一文字に凝縮された忍者の本質と歴史的役割に触れ、課題が山積している今こそ、一人ひとりが「忍、静かで大いなる力」を発揮し、平和への道を拓こうと力強くスピーチしました。渕之側 更(3年・上野)さんは「Con integridad y pasión(誠実に、そして情熱をもって)」と題して登壇。自身の経験を踏まえながら、夢に向かって努力を積み重ねることの大切さを熱く語りかけました。
運営担当学生の活躍・若者の交流と切磋琢磨の場として
本大会の運営にあたり、本学スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の学生らで構成される「アルコイリス会」が縁の下の力持ちとして活躍。会場準備、誘導、撮影、懇親会準備等、協力して役割を担いました。会田広志(4年・豊川)さんがスペイン語で、駒井 楓(3年・添上)さんが日本語でそれぞれ司会進行をおこないました。
また、杉山聡一氏(奈良新堀ギター音楽院生駒教室代表)夫妻によるフラメンコ・ギターのミニコンサートや、高校生と大学生が交流する場も持たれるなど、スペイン語を学ぶ若者が親睦を深め、たがいに切磋琢磨する貴重な一日となりました。
天理大学は歴史と文化が息づく町で古くからスペイン語教育に注力してきました。国内でも珍しい全国規模の大会を通じ、未来の国際人として成長する第一歩を踏み出していただければ幸いです。
(国際学部外国語学科 野口茂・橋本和美)
なお、コンテストならびに大会の上位入賞者は以下のとおりです。
高校・朗読の部:
優勝 石中正美さん(関西創価高等学校1年)
準優勝 木村優子さん(兵庫県立国際高等学校3年)
第3位 高山璃子さん(大阪府立住吉高等学校2年)
特別賞 栗本若奈さん(奈良県立国際高等学校3年)
奨励賞 亀井愛来さん(大阪府立泉北高等学校2年)
高校・暗誦の部:
優勝 中村熊児さん(奈良県立国際高等学校3年)
準優勝 関川孔明さん(関西創価高等学校1年)
第3位 法島はんのさん(兵庫県立国際高等学校3年)
特別賞 松岡絢音さん(奈良県立高取国際高等学校3年)
奨励賞 清水あおいさん(兵庫県立国際高等学校2年)
大学の部:
優勝 三宅理恵さん(中京大学3年)
準優勝 徳井快香さん(天理大学2年)
第3位 西岡夏穂さん(神田外語大学4年)
特別賞 西山紗和さん(東海大学2年)
奨励賞 井上颯人さん(慶應義塾大学2年)
入賞者には賞状や楯、副賞のほか、(株)志摩スペイン村様からペアパスポートが、(株)朝日出版社様、(株)白水社様からはスペイン語の参考書が、また本学の海外協定校であるメキシコのプエブラ栄誉州立自治大学(BUAP)からは記念品がそれぞれ贈呈されました。
ご後援いただいた関係機関ならびに高校・大学の関係者の皆様、そして参加者お一人おひとりに心より御礼申し上げます。
徳井快香さんコメント
大会に出場したことで、以前よりも大きくレベルアップした自分になれたと感じます。他大学の仲間と交流することができたことも、とても良い刺激となりました。このような貴重な機会を設けていただきありがとうございました。指導してくださった先生方の支えが大きな力となったので、感謝の気持ちでいっぱいです。
発表を聴いて面白かった、感動したなどと言ってもらえたことが非常に嬉しく、今後の学習へのモチベーションアップにも繋がりました。今回の経験を活かし、在学中にもう一度リベンジしたいと思います!