藤原愛香さん(株式会社 竹中工務店 勤務)
私は中国語専攻に入りましたが、実際のところ、中国語にはあまり興味がなく、もともと学生から続けてきた陸上競技に全力を注いでいました。しかし、怪我で記録がなかなか伸びず、「挫折」という壁にぶち当たってしまいました。そんなとき、どん底にいた私を救ってくれたのは、中国語でした。
2年生の夏、海外語学実習で、中国の北京師範大学に3週間滞在しました。私にとっては初めての海外で、見るもの聞くものすべてが新鮮で刺激的でした。それまで陸上競技以外に熱中することがなかった私が、この経験を通して初めて新しい道を見つけることができました。3年生のときには、認定留学生として北京外国語大学に10ヶ月間留学しました。その間、語学力が向上しただけでなく、中国や中国人に対する見方や、人生で何が大切なのかといった考え方も大きく変わりました。それに加え、海外という厳しい環境下に身を置くことで、実社会で生きていく上での「人間力」を培うことがでたように思います。
帰国後は天理大学のチューター制度を利用し、台湾人留学生の身の回りのお手伝いなどをして、中国語を使う環境を作りました。彼女たちと初めて会ったとき、中国語でやり取りしたところ、「え?!日本人なの?てっきり中国人かと思ったよ!」と言われ、自分の成長を実感することができました。
みなさんも、学生時代には、やりたいことにどんどんチャレンジして、視野を広げる努力をしてみてください。その中で「自分」としっかり向き合い、「自分」の長所や短所をよく知った上で、将来の自分についてイメージを膨らませてほしいと思います。そうすればきっと、自分の歩むべき道が見えてくるに違いありません。