天理大学体育学部と医療学部は、包括的連携を締結している社会医療法人高清会(高井病院)と天理市福祉政策課とともに、天理市民を対象とした健康増進・介護予防のための事業を開催しています。
今年度は、9月4日から12月18日にかけて、「身体いきいきチャレンジⅡ」(全8回)を高井病院(蔵之庄町)で開催。天理市福祉政策課が募集した市内在住の高齢者41名が参加することとなりました。
この事業を主導しているのは、本学の中谷敏昭体育学科教授、藤原美子臨床検査学科講師、高井病院の中村洋貴理学療法士、天理市福祉政策課の加藤千尋保健師です。
中谷教授は、私立大学研究ブランディング事業(文部科学省)の健康づくり研究部門「中高年者と高齢者の健康づくり・介護予防に関する研究ユニット」を担当してきた経験を活かすとともに、科学研究費補助金による研究課題にも取り組んでいます。
また、今年度は定期的な運動実施が呼吸筋機能に及ぼす影響について藤原講師も加わり、中村理学療法士とともに多面的な協力体制ができました。
参加者は、2グループに分かれて運動教室(月2回)と自宅(平日)にて「バランス運動」、「筋力づくり運動」、「足裏ケア」を3か月間行い、その前後で体力測定と健康関連QOLに関するアンケート調査から効果を判定します。今回は、バランスボールあるいはバランスパッドを用いた「バランス運動」による効果を明らかにすることが目的です。
体力測定では、寺田和史体育学科教授や大学院生、体育学部や医療学部の学生も加わり、「コーディネーションテスト」「開眼片足立ち」「重心動揺テスト」、「立ち上がり筋力」、「2ステップの歩幅」など、日常生活活動に必要な体力を評価しました。
中谷教授は、「地域の健康づくりや介護予防に体育学部と医療学部の連携とともに、医療機関や自治体と協力して住民の健康寿命の延伸に役立つような貢献をしていきたい」と意気込みを語りました。