社会教育学科「生涯学習特論Ⅰ[文化芸術実践論]」
~表現活動を通して、文化芸術が持つ「つながり」の力を学ぶ~ 2026.08.03 人文学部社会教育学科受験生の方へ受験生の保護者・高校教職員の方へ

天理大学社会教育学科では、2026年度春学期、「生涯学習特論Ⅰ[文化芸術実践論]」を開講しました。

本授業では、言葉による表現活動を実践しながら、自分の考えを相手に伝える力を養うとともに、文化芸術活動が社会教育におけるコミュニティ形成や仲間づくりにどのような役割を果たすのかを理解することを目的としています。

「仕事・働く」をテーマに朗読劇の台本の素材を集める

授業を履修した社会教育学科2年次~4年次の10名の学生は、社会教育学科 田中梨絵講師の指導のもと、「仕事・働くとは」をテーマに台本の素材集めに取り組みました。
学生たちは、まずは自分たちの中の働くイメージについて、プラスのイメージとマイナスのイメージをディスカッションしながら出し合いました。
その後、ペアを組み、第一次産業、第二次産業、第三次産業の各産業で働く人のリアルな声を探し、仕事の表側と裏側の両面から台本の素材を集め、レポートを作成しました。
これらの学生のレポートから、脚本・演出家の小野小町氏が物語を紡ぎ春学期半ばにオリジナルの台本が完成。また、小野氏をゲスト講師に迎え、「朗読劇」の稽古を本格的にスタートしました。

稽古の前のシアターゲーム、それから練習、本番の舞台へ

小野氏が台本を制作している合間に、学生たちは、演劇のワークショップとして有名な「シアターゲーム」に挑戦。「シアターゲーム」とは、俳優のトレーニングとしても行われるゲームで、表現力、瞬発力、集中力、想像力、他者との交流を図る力なども身につけることができ、ビジネス研修などでも応用されています。大学の授業は、同じ曜日の同じ時間に顔を合わせるだけの他人の集まり。「シアターゲーム」を通して他者との関係にもう一歩踏み込み、授業のメンバーの理解を深めてから稽古を始めました。

6月11日には、本番会場となる天理大学9号棟(ふるさと会館)で通し稽古を実施しました。緊張から思うように声が出ない学生も見られましたが、小野氏のアドバイスを受けながら発声練習を行い、気持ちを整えてリハーサルに臨みました。

本番では、他学科の教員や職員、学生が見守るなか、『仕事の声』を上演。開演1分前前まで立ち位置やセリフの間合いを確認する姿も見られましたが、本番が始まると学生たちは堂々とした演技を披露し、一人ひとりが作品の世界観を表現しました。

終演後には、教職員から温かい拍手と労いの言葉が送られました。

振り返りを通して学びを深める

「朗読劇」後の授業では、活動全体を振り返る「省察(リフレクション)」を実施しました。
田中講師は、「大学での学びとは、自ら考え、主体的に行動し、経験を積み重ねながら成長していくことです。そのためには、一つひとつの経験を振り返り、経験を意味づけ直して、次につなげることが大切です」と学生へ伝えました。
その後、学生たちは自己と他者について印象に残った出来事を思いだし、そのとき自身が何を考えていたのか、その出来事を今振り返って何を感じるかを書き出し、グループに分かれて共有し、朗読劇メンバーの他己紹介ポスターを制作ました。

文化芸術活動が育む「つながり」を実感

学生たちは、「生涯学習特論Ⅰ[文化芸術実践論]」を通して、一貫して他者との関わりを意識してきました。
他己紹介ポスターを制作する過程では、台本の素材を一緒に集めたペアとのやり取りの場面、シアターゲームでの場面、発声練習でのあるメンバーの行動、小野氏から受けた指導の場面、練習中のメンバー同士の動きなど、日常の一コマ一コマで他者の支えがあったことを理解し、その良さを伝え合う嬉しさを感じていました。
文化芸術活動が人と人をつなぎ、コミュニティを育む力を持っているということを、自分自身の経験を通して実感しました。

天理大学社会教育学科では、今後も多様な実践活動を通して、人と人、人と地域をつなぐ社会教育の担い手を育成していきます。

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