幡鎌一弘教授が監修した『奈良県史料叢書4 庁中漫録10・11』が刊行されました。

『庁中漫録』は、大和国の地誌、奈良奉行所の組織や歴史・法度など、奈良奉行所与力の玉井定時が編んだ役務記録です。2016年から奈良県地域振興部文化資源活用課により、奈良史料叢書として翻刻、刊行され始めました。いままで知られていながら写真でしか見ることができなかった史料を翻刻して、多くの人に利用してもらい、奈良の歴史を深めていこうという、史料活用の一環です。今回も大宮守友さんとともに監修いたしました。
4冊目の今回は『庁中漫録』10~11、添下郡・平群郡を収録しています。玉井定時は郡山藩(本多家)に仕えていた時期があるので、郡山藩や薬師寺などの記録には興味深いものがあります。平群郡のところには筒井氏の系図が複数掲載されています。筒井順慶にかんしては、山崎の合戦時の日和見の逸話が有名です。これは事実ではないといわれていますが、この系図には記載されていて、元禄頃にはかなり流布した話だったことがわかります(下の写真参照)。
この本は県内外の主要な自治体図書館、大学図書館で閲覧することができます(販売していません)。もちろん天理大学の図書館にも所蔵されます。一度手に取ってみてください。(幡鎌一弘)
4冊目の今回は『庁中漫録』10~11、添下郡・平群郡を収録しています。玉井定時は郡山藩(本多家)に仕えていた時期があるので、郡山藩や薬師寺などの記録には興味深いものがあります。平群郡のところには筒井氏の系図が複数掲載されています。筒井順慶にかんしては、山崎の合戦時の日和見の逸話が有名です。これは事実ではないといわれていますが、この系図には記載されていて、元禄頃にはかなり流布した話だったことがわかります(下の写真参照)。
この本は県内外の主要な自治体図書館、大学図書館で閲覧することができます(販売していません)。もちろん天理大学の図書館にも所蔵されます。一度手に取ってみてください。(幡鎌一弘)
