幡鎌一弘教授が参加した史料集『本興寺文書』第5巻刊行

兵庫県尼崎市にあり、法華宗(本門流)の大本山の一つである本興寺では、『本興寺文書』(清文堂出版)として史料の公刊事業を行っています。わたしは、監修者の一人としてお手伝いをさせていただいていて、今回で4冊目になります。刊行された第5巻には、本興寺に直接関係する多様な史料、末寺からの提出文書、そして尼寺である真如庵に関する史料の計351点を収録しました。
巻末には拙稿「本興寺文書を読む—本門佛立講開講をめぐって—」を掲載しています。幕末維新期に誕生した民衆宗教(新宗教)である本門佛立宗を本興寺側の史料から検討してみようという試みです。開導長松日扇の教化親である日雄が末寺住職であったことや当時の檀林の様子について明らかにしてみました。なかなか難解かもしれませんが、一度手にしてみてください。(幡鎌一弘)