
2025年5月9日の2時間目に、「英語A (ライティング)」と「英語1」の授業がコラボして、特別講義「夢を持つこと」を行いました。講師はオーストラリア連邦政府金融庁(Australian Prudential Regulation Authority: APRA)の役員秘書、森三枝子さん。本学英米学科(現 英米語学科)の卒業生です。関西経済連合会にお勤めの後、McKinsey & Companyでバイリンガル・セクレタリーとして経験を積み、オーストラリアへ。KDDI Australia、JTB Australiaでさらに秘書経験を積み重ね、現在、オーストラリア連邦政府金融庁(APRA)で役員秘書としてお勤めです。
森さんの講演はAPRA内の場所や開催されたイベントなどの写真を提示しながら始まりました。その後で、多くの大学生が持つ問いのいくつかを挙げて語られました。「将来、何がしたいか決まっていないとき、どうするか?」「困難に出くわしたとき、どう対処するか?」などです。将来、したいことが見つからなければ、「やってみたいなあ」と思うことを全部書き出して、「夢を持って生きる人生のリスト」を作ってみよう。困難に出くわしたら、「この困難は次への準備の時」と時期を待とう。何事も経験、そこから学べばいい。大事なことは「自分を信じる」ということ。「変わり者」と言われてもいい、自分に正直に生きることが一番大切だと語られました。穏やかな口調ながら、その内容に学生も、教員もグイグイ引き込まれていきました。

森さんご自身の「人生のリスト」には92項目が記載され、そのうち、80項目が叶えられたそうです。その「人生のリスト」の項目の1つに、天理大学の後輩たちに対して、「ある一言」を伝えることが記載されていました。その一言とは、There is nothing impossible in your life. Anything is possible.(人生で不可能なことは何もない。どんなことでもできる)です。森さんが「私は今日この一言を伝えるために来たのです。」とおっしゃったとき、涙が出そうになったのは、学生たちだけではありません。私たち教員もでした。
英語を生かした進路を考えている多くの学生たちには、自分の将来と大学での過ごし方を考える貴重な機会となったようです。お話を聞いた学生たちの感想の一部を紹介しておきます。
「今やれることを考え、それを実践できる行動力に感銘を受けました。」
「苦労を重ねた結果、最終的に手に入るものはそれまでの苦労と比べ物にならないほどすてきなものだということがひしひしと伝わってきました。」
「自分のすることが誰かのためになることが喜びと仰っておられていて感動しました。」
「夢に対する情熱の大切さを実感しました。そのような姿勢を私も目標にしていきたいです。」