韓国・朝鮮語専攻 3年次生 山下はつみ
東国大学校

2024年9月からの6ヶ月間、韓国の東国大学校に留学しました。東国大学校は、ソウル中心部に位置する私立の仏教大学です。文系・理系の一般的な学部の他に仏教学部があり、幅広い年齢層の僧侶の方々が学問として仏教を学びに来られています。そのほか、映像や演劇・ダンスに関わる分野の専攻もあり、東国大学での学生の学びの範囲は多岐にわたっています。また、現在のK-POP界や映画・ドラマで大活躍している人材を輩出した大学としても有名です。大学周辺に、いわゆる学生街のような若者中心の繁華街はなく、国立劇場や迎賓館・大型ホテルなど、格式ある静かで落ち着いた雰囲気が特徴的で、在来型の市場やマートなど、昔ながらの様相が残っており、私にとっては大変過ごしやすい街でした。
学業について

天理大学の先生方と相談の上、大学の語学堂には行かず、学部での授業のみを履修し、もともと興味がある歴史・文化・古典小説・作文等の授業を選択しました。
外国人を対象とした授業では、中国を始め、イタリア・フランス・モンゴル・ベトナムなど、多国籍の学生たちと共に韓国語での授業を受けるという人生初の体験を通して、多くの留学生たちと交流を持つことができました。日本の文化や歴史との比較についても考えることが増え、これからの自身の学業・将来に役立つ経験となりました。また、通常の韓国人学生対象の授業では、課題としての討論も何度かあり、韓国の現役大学生の思考に触れることができました。4人一組の研究発表では、韓国人学生たちとチームを組み、どのような方向性で、どのような主題に取り組むのか、また役割分担などについて細かく話し合い、そこから韓国語での文章及びパワーポイント作成・発表という工程を体験できたことに大きな成果を感じました。学習環境確保と光熱費節約のために、頻繁に大学の図書館及び学内のフリースペースを利用し、課題が多いときや試験前などは、夜間の学食も利用していました。その日の授業の振り返りはできるだけその日のうちにノート整理することを心掛けていました。
週末・休暇の過ごし方
週末、余裕のあるときは友人と会い、カフェやショッピング・街の散策なども楽しみました。以前、天理大学に交換留学や語学研修で来ていた韓国人学生たちとも交流を深め、楽しい時間を過ごすことができました。また、天理大学から同期で留学している友人や、兼ねてからの韓国人の友人に会うため、ソウル市以外の地域を訪ね、浦項(ポハン)や釜山(プサン)など、国内旅行も堪能しました。



留学で得たもの

社会人から大学生になった私にとって、長年「学業」から遠ざかっていたという大きなハンデがあることは言うまでもなく、1年半、大学生として天理大学で学んだからこそ、韓国での学生としての意識や習慣にそのままシフトすることができたのは間違いありません。
海外留学は、その国での語学学習ややりがい・新たな目標を見つけることはもちろんですが、毎日の生活が常に誰かに助けられ支えられているということ・学業成就のために健康に留意すること・外国での暮らしが常にトラブルと隣り合わせであるが故に、日々緊張感をもって生活しなければならない…など、日本での生活では考えもしないことを新たに実感できる「人生の学び」のチャンスでもあると思います。可能な限り予測・準備をし、毎日をどれだけ大切に積極的に過ごすかによって、確実に留学生活の濃度は変わり、目的・目標意識が明確であればあるほど、成果が大きくなるということを痛感しました。この留学を通して培ったことをベースに、これからの学力の向上と、より高い教養を身につけることに留意し、自身の将来の更なる明確な目標に繋げたいと考えます。
19歳の頃、一度は諦めた韓国留学が現実のものとなり、今回、韓国ソウルで過ごした時間は、人生の中で最もかけがえのない6ヶ月となりました。


