《公開講座記録》【ウェルネスライフのすすめ】第1回
●2025年11月8日(土) 午後2:00
●テーマ:「地域の人々を支える看護職」
●講師 尾ノ井 美由紀 (看護学科 教授)
※上記の動画には以下の内容を掲載しております。ご興味のある方はご覧ください。
内容
まず最初に講師の紹介として、看護師・保健師の実務経験と私が担当する地域・在宅看護学の成り立ちから現在までの変遷を踏まえ、看護学教育における地域・在宅領域の位置づけについてお話をしました。
次いで、地域で活動する看護職の就業場所と推移を説明し、医療機関(病院)以外の福祉施設や訪問看護ステーション、その他の分野で活動する看護職が増加してきていることを紹介しています。日本社会の変化が看護職の就業場所の変化にも反映れてきています。
地域で活動する看護職の活動内容について説明をしています
まず初めに地域活動看護職として歴史が長く、コロナ禍に注目され住民の皆様も一度は名前を聞かれたこともある行政看護職である保健師活動の役割と現状についてお話しました。次に、介護保険法実施以降、地域包括支援センターの看護職として地域の高齢者の方々の相談支援を行っている地域包括支援センター看護職の活動についてお話しています。医療の進歩と昨今の医療制度改革によって病院の入院期間は短くなり在宅療養をされる方が増えてきていることは皆さんもご承知のことと思います。ニーズの高い訪問看護師活動にも言及しています。ここまでは皆さんが一度は耳にしたこともある看護職ではないでしょうか
しかし今回は、皆さん方がご存じの看護職だけでなく、今後求められてくるであろう地域看護職についてお話をしています。「医療機関にかかりたくてもかかれない。」「何時何処にかかれば良いのか?」「病院にかかる程でもないが身体やこころについて相談に載ってほしい」などと思ったことはありませんか?そのようなニーズに合わせて現在多くの看護職が地域活動を始めています。奈良県では7年前から地域づくりの一環として地域の看護職養成講座が開催されていましたが、一定の成果を得たことからこの企画も修了しました。
雇用形態は、①自治体雇用型 ➁NPO法人型 ③企業雇用型 ④起業型 ⑤病院・施設型 ⑥副業・ボランテイア型など様々ですが、住民の皆さんの健康支援という目的は同じです。しかし、法的な後ろ盾がない現状では活動の実態を国や行政もつかめていない現状があります。呼称コミュニテイナース、ボランテイアナース、プラチナナースなど様々であり、活動場所も多岐に渡ります。
今回、奈良県・天理市下で活動している①コミュニテイナース➁ボランテイアナース、③プラチナナース ④起業型看護師(介護タクシー)などの活動の実際をご紹介しています。
今後、益々少子高齢化が進む日本において、2040年には医療や介護人材が不足すると言われています。現在地域で活動している保健師や地域包括支援センター看護職と地域の健康づくりを一緒に行なっていく皆さんの身近な看護職についてのお話を聞いてみませんか。ご質問、ご意見募集中!!
天理大学医療学部看護学科:地域・在宅看護学領域
尾ノ井 美由紀 (おのいみゆき)
電話:0743(63)7811(代)
E-mail:onoi.m@sta.tenri-u.ac.jp