夏の日差しが落ち着いて、朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
この時期になると、私には毎年楽しみにしていることがあります。それは、「栗きんとん」です。
おせち料理に入っている栗きんとんではなく、茶巾絞りの栗きんとんが大好きです。
「好きなものをおなかいっぱい食べたい!」と、誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
私も子どもの頃、そう思ったことがあり、田舎の祖母の家で収穫した栗を使って、栗きんとんを手作りしたことがあります。
その作業は本当に大変で、今でもそのときの苦労をよく覚えています。
確かに、おなかいっぱい栗きんとんを食べることはできましたが、二度目の機会は、これからも訪れない気がします。
先日、昔から大好きだった栗きんとんのお店が、期間限定で奈良に出店しているのを見つけました。
思わず買いに行ってしまったのですが、変わらない味にホッとしたのと同時に、あのとき「作りたい!」というわがままに付き合ってくれた母への感謝の気持ちが、ふっとわいてきました。
昔に比べて、秋はだいぶ短くなった気がしますが、だからこそ、この季節をしっかり味わって過ごしたいなと思っています。
執筆者(医療学部・看護学科 𠮷川 美保子・助手)