地域とともに学びを深める ― 天理大学2025年度公開講座の取り組み 2025.07.04 人文学部国際学部体育学部医療学部社会連携6つのCONNECT地域社会とつながる学部学科とつながる

天理大学では、2025年度の公開講座を4月から12月にかけて随時開催しています。そのなか、大阪市立阿倍野市民学習センターとの共催による「人文学へのいざない」(全6回)の第6回講座が、6月28日(土)に同センターにて開催されました。

この講座は、阿倍野市民学習センターに本学社会教育学科(旧:生涯学習専攻)の卒業生が就職していたことを契機に、2018年より「人間学で読み解く現代社会」と題してスタートしました。2023年度からは「人文学へのいざない」と名称を改め、本学人文学部の6学科から各1名の教員が講師として登壇し、「人文学とは何か」「人間とは何か」を問い続ける学びの場として継続的に開催されています。

今年度の最終回では、国文学国語学科の鳥谷善史教授が「関西弁の今 ― 若者の否定形式『ヤン』を中心に ―」をテーマに講演。鳥谷教授は、関西弁の伝統的な特徴である「シとヒの交替」(例:布団を「シ」く → 「ヒ」く)などを具体的な語例を用いて解説した後、若者言葉としての「~ヤン」の使用状況について、調査研究の成果を交えて紹介しました。

参加者の多くが大阪在住であったこともあり、馴染み深い関西弁の変遷や、かつて使われていた言葉の背景を体系的に学ぶ貴重な機会となりました。

なお、「人文学へのいざない」は毎年高い認知度を誇り、今年度も定員360名(各回60名×6回)を大幅に上回る796名の応募があり、盛況のうちに終了しました。次年度も同センターにて開催予定です。

天理大学は、地域社会の文化創造の中心として、社会に開かれた大学を目指しています。高等教育機関として、地域住民への学習機会の提供にも積極的に取り組んでおり、公開講座はその一環として毎年開催されています。

秋以降も、人文・国際・医療の各分野において、以下の公開講座を予定しています。多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

公開講座パンフレット2025(PDF)

〈「大和学」への招待―橿原市の歴史と文化―〉 
 14時~15時30分 かしはら万葉ホール

第1回 10月4日(土)「祝福された宮都―『万葉集』にみる藤原宮賛歌―」
    講師:大谷 歩(国文学国語学科講師)


第2回 10月18日(土)「奥野陣七を知っていますか?」
    講師:幡鎌 一弘(歴史文化学科教授)

〈「大和学」への招待―郡山の歴史と文化2―「順慶・秀長と郡山城〉 
 13時~16時30分(2部構成) DMG MORI やまと郡山城ホール(小ホール)

第1講 「秀長のまちづくり・くにづくり」
    講師:天野 忠幸(歴史文化学科教授)


第2講 「考古学からみる秀長の郡山城」
    講師:十文字 健(大和郡山市役所 都市建設部 まちづくり戦略課 文化財保存活用係)


討 論 「討論:講座への質疑/郡山城からの発信」
    登壇予定者:天野 忠幸/十文字 健/大和郡山市長/(公財)郡山城史跡・柳沢文庫保存会副理事長

〈多文化理解へのいざない〉 
 13時30分~15時 奈良市生涯学習センター(3階 学習室1・2・3)

第1回 11月30日(日)「インバウンドが見る奈良の宗教―仏教・神道・天理教、キリスト教との共通点?―」
    講師:山田 政信(国際文化学科教授)


第2回 12月7日(日)「“おでん”と“SURIMI”―すり身食品からみる世界と日本―」
    講師:藤田 明良(国際文化学科教授)

〈ウェルネスライフのすすめ〉 
 14時~15時30分 かしはら万葉ホール

第1回 11月8日(土)「地域の人々を支える看護職」
    講師:尾ノ井 美由紀(看護学科教授)


第2回 11月15日(土)「がんを引き起こす病原体と発がんの予防」
    講師:西川 武(臨床検査学科教授)

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