
1月16日、天理大学にて、天理大学人文学部の細谷祐司非常勤講師が担当する「科学と現代」の授業で「里山オーガニックプロジェクト」をテーマとした講義が行われました。
「里山オーガニックプロジェクト」とは、天理市福住町で取り組まれている古くからの自然と共に生きる知恵をもとに持続可能な循環型地域を目指す事業です。
この日の講義には、循環型農業と地域連携の現場の「生の声」を聞くということで、「健一自然農園」を運営する伊川健一氏と、「天理アグリ株式会社」を運営する岡田龍樹副学長(社会連携センター室長)をゲストスピーカーとして招きました。
伊川氏は、19歳の時に耕作放棄された茶園を整備することから活動を始めたことや、現在取り組んでいる「3つの茶業レボリューション」について学生に紹介しました。また、健一自然農園が販売する「里山三年晩茶」のパッケージのデザインを、地元・福住町の小学生が作成したことも紹介しました。
伊川氏は、「季節ごとのお茶を楽しむことで、四季を身体で感じてほしい」と学生に語りかけました。その後、学生は実際に「里山三年晩茶」を試飲しました。


続いて、岡田副学長が登壇し、「天理アグリ株式会社」では天理市内で柿やキャベツを栽培していることを紹介しました。また、同社で栽培・収穫したにんじんを用い、天理大学馬術部の馬に天理市内の園児が餌やり体験を行った取り組みについても説明しました。
さらに、馬の馬糞を堆肥として耕作地の肥料に活用する循環型農業を目指して活動していることを学生に伝えました。


岡田副学長は、「農業は苦労が多いと思われるが、実際に体験してみると面白いことが多い。野菜や果物の収穫時には、ぜひ参加してほしい」と学生に呼びかけました。
最後に、過疎地域を活性化させるための天理市及び天理大学のTとお茶のTeaをかけた「プロジェクトT」のレポートの表彰が行われました。
今回の講義前に、学生たちは、福住町住民、茶農園の経営者、天理市長、モンベル社長、天理大学学長、などの立場の中から一つの立場を選び、その立場に立って過疎地域をどのように活性化させるかをレポートにまとめました。
秋元直祐さん(国際学部1年・天理)は、茶農園の経営者の視点から「消費される場所ではなく、また帰ってきたくなる場所へ」というテーマでレポートをまとめ、最優秀賞を受賞しました。
吉田翔維さん(体育学部1年・商業)は、天理市長の視点から「守るべき地域の宝から、人が関わりたくなるものへと価値を変えていくべき」という内容でレポートをまとめ、優秀賞に輝きました。
表彰された学生には、賞状と記念品として「里山三年晩茶」が贈られました。


この講義を受講した学生からの感想文からは、「全体を通して、農業や地域活動は遠い存在ではなく、自分たちの生活や将来と深く結びついてることを実感することができた。行動する勇気、自然と共に生きる意識、地域と繋がる大切さを学び、今後の進路や生活の中でも主体的に関わっていきたい」という前向きな意識が育まれたことが確認できました。
天理大学では、今後も農業や地域活動を通して、身近な資源を大切にし、地域と協力しながら持続可能な社会をつくる意識を学生に育む講義を行ってまいります。