2025年6月11日(水)、天理大学人文学部社会福祉学科では、4年次生による卒業論文中間発表会を開催しました。
本発表会は、学生たちがこれまでに取り組んできた卒業研究の進捗状況を発表し、他の学生との意見交換を通じて、今後の研究の方向性や課題を明確にすることを目的としています。
発表は口頭で行われ、各自が研究テーマの背景、目的、これまでの先行研究の整理状況、今後の見通しなどを報告しました。発表後には質疑応答の時間が設けられ、学生同士で意見が交わされました。最後に、吉田初恵教授から総括コメントがあり、非常に実りある時間となりました。

発表した学生の声
中村竜也さん 敦賀高校(福井県)2022年卒
私は「精神疾患をもつ親がいる家族に対しての支援」のテーマで卒業論文に取り組んでいます。これまで大学の講義を通して、「ヤングケアラー」という言葉を知り、ケアを受ける側ではなく、ケアを担う側になっている子どもがいることに衝撃を受けました。中でも精神疾患を持つ親のケアを担っている子どもは、支援につながることが難しいのではと思い、テーマを選定しました。
今日の中間発表は、とても緊張しましたが、今後は、卒業論文のテーマにについて詳しく理解し、支援につながるような研究をおこなっていきたいと思います。
濱砂有理さん 聖心ウルスラ学園高校(宮崎県)2022年卒
「自殺予防・対応に向けたソーシャルワーク実践-自殺をめぐる哲学的知見をふまえて-」というテーマで卒業論文の執筆をおこなっています。現代の日本では、自殺者、自殺未遂者または希死念慮を持つ人が多くなっています。職場、学校等の環境的要因であれば、第三者の介入や環境を変えることで解決できる可能性があるかもしれません。しかし、生きることに絶望している状態であれば、どのような支援が必要なのか、ということに関心がありテーマを設定しました。
今日の卒業論文中間発表は、とても緊張しましたが、やり切ることができてよかったです。私は、夏に精神保健福祉士の実習が控えているので、実習までに卒業論文をある程度まで仕上げることができるように頑張りたいと思います。


参加した学生からは「自分の研究を言語化することで、これからの課題が明確になった」「他の人の研究から刺激を受けた」などの感想が聞かれ、卒業論文完成に向けた意欲を新たにする機会となりました。
今後も天理大学人文学部社会福祉学科では、学生の主体的な学びと研究活動を支援してまいります。