天理大学創立100周年 体育学部創設70周年記念事業「第21回天理大学創作ダンス部単独公演」を開催 2025.12.25 クラブ・サークルクラブ関連ニュース世界とつながる卒業生とつながる

12月21日、なら100年会館大ホールにて、天理大学創作ダンス部による第21回単独公演「Explosive-繰り返される歴史の中で-」が開催されました。
天理大学創立100周年・体育学部創設70周年記念事業の一環として行われたこの公演には、現役生・卒業生に加え、ニューヨーク大学およびメルボルン大学からの招聘作品、さらに武庫川女子大学ダンス部による友情出演も実現しました。国境を越えた国際交流と身体表現の可能性を探究する場として、「一般社団法人 青少年育成アスリートプロジェクト」が趣旨に賛同する意向から共催公演となりました。

『望春―あらた―』

公演は3部構成で、4年次生・主将の前田ひなたさん(人間関係学科社会福祉専攻4年次生・須磨翔風)が振り付けを担当した『望春―あらた―』で幕を開けました。
躍動感あふれる作品に続き、今年度のダンスフェスティバルで上演された作品や受賞作、男性のみで構成された作品など、多彩なプログラムが披露されました。

特に注目を集めたのは、今夏「大阪・関西万博」にも招聘された『カオス化するこの世界 ―人類は進化するのか退化するのか―』。4年次生・松﨑大智さん(体育学科4年次生・神戸野田)が振り付けを担当し、1年以上かけてブラッシュアップを重ねた大作で、今年8月には「第37回全日本高校・大学ダンスフェスティバル(神戸)」大学創作コンクール部門で「日本女子体育連盟会長賞」を受賞しました。

この作品は、人類の祖先である猿が地球に降り立った瞬間から始まり、人類の進化の過程を描きます。進化とともに起こる戦争や分断、地球規模の課題に揺れる現代人の姿を表現し、さらにその重荷を背負う人類の姿を、ギリシャ神話で天球を背負う巨神アトラスに重ね合わせました。
「1人で背負うのではなく、みんなで支え合おう」という平和への願いを全身全霊で表現するダンサーたちの姿に、会場からは惜しみない拍手が送られました。

このほか、新人振付家の登竜門である「ヨコハマダンスコレクションⅡ2025」で、ファイナリストに選ばれた杉野眞尋さん(体育学科2年次生・福岡大学附属若葉)によるソロ作品『幻惑のマーヤ』も披露されました。
また、国際的に活躍するダンスアーティストであり、メルボルン大学芸術音楽部でダンス講師を務めるジュリー・アン・ミナアイ氏が振り付けを担当した『If Shadows Could Speak(影が語れたなら)』も上演されました。

『幻惑のマーヤ』
『If Shadows Could Speak(影が語れたなら)』

さらに、ニューヨーク大学のデボラ・ダマスト氏が総合演出を手がけた、女性ソロダンサーによるコンテンポラリーダンス『Chaotic Indulgence(混沌の耽溺)』が披露されました。
加えて、振付家・鞍掛綾子氏による武庫川女子大学ダンス部の『Hacer Sopa』など、まさに公演のタイトル“Explosive”(爆発)にふさわしい、エネルギーと創造力がほと走る舞台となりました。

    『Chaotic Indulgence(混沌の耽溺)』
        『Hacer Sopa』

主将:前田ひなたさんコメント

今年は天理大学創立100周年、体育学部創設70周年という節目の年でした。「Explosive-繰り返される歴史の中で」というタイトルには大きな意味があります。歴史の中で今を生きる私たちが、ニューヨークやメルボルンの学生と国境を越えてダンスでつながれたことに深い喜びを感じています。その思いを観客に届けたい一心で取り組みました。
この一年、創作ダンス部は「つながり」を合言葉に走り続けてきました。国境を越えたつながり、部員や学生、他大学、そして応援してくださった多くの方々とのつながり。その集大成が今回の公演です。出演者全員で踊ったエンディングでは、心と心がつながり、ひとつになれたと強く感じました。
塚本先生をはじめ、家族や友人、応援してくださった皆様のおかげで今日を迎えられました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

体育学科教授・塚本順子創作ダンス部部長コメント

本公演にご出演いただいたニューヨーク大学、メルボルン大学、武庫川女子大学の皆様、楽曲使用を快諾くださった音楽家・やまだ豊様、そして天理大学や地域の皆様に心より感謝申し上げます。創作ダンス部は、ダンスを通じて多様性を認め、他者を理解し、唯一無二の自分へ成長する場です。学生たちには変化を恐れず挑戦し続けてほしいと願っています。技術ではプロに及ばなくても、必死に取り組む姿が観客に届き、「明日も頑張ろう」と思っていただけたら本公演は成功です。最後に、一般社団法人青少年育成アスリートプロジェクト様、ご来場いただいた皆様に心から感謝いたします。

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