
11月29日、阪南大学あべのハルカスキャンパスで開催された「オリックスバファローズファーム来場者調査合同発表会」において、天理大学体育学部 稲葉研究室の3年次生6名がプレゼンテーションを行いました。
この発表会は、オリックスバファローズが2014年から関西の大学や自治体と連携して実施している、プロ野球ウエスタンリーグ(2軍公式戦)の観客を対象としたマーケティング調査結果の合同発表会です。
2025年度は「ファーム地方主催試合を舞台にしたスポーツツーリズム」をテーマに、天理大学をはじめ、大阪商業大学・阪南大学・大阪成蹊大学・関西大学(高槻キャンパス)・桃山学院教育大学・大阪体育大学の7大学が参加。各大学はシーズン中に現地調査を行い、調査結果をもとにプレゼンテーションを実施しました。
天理大学は「プロ野球公式戦における産学官連携プロジェクト」(奈良県大学連合・奈良県スポーツ振興課)の一環として、今年も奈良開催を担当。稲葉研究室の学生たちは調査項目を検討し、調査票を作成しました。約2,200人が来場した試合で積極的に調査を行い、過去最高数の回答を回収しました。秋学期には集計・分析を行い、発表会に向けて準備を進めました。
本学学生は「楽しむシカない奈良スタンプラリーの旅」と「オリきっぷ」の2案を提案。奈良県内の観光スポットやグルメを巡るスタンプラリーと、同伴人数に応じて割引率が増える乗り放題切符を組み合わせ、ファーム公式戦観戦と地域観光を結びつける企画案を発表しました。
球団関係者からは「奈良ならではの魅力を活かした企画で、ターゲット層を明確にすればさらに深みが出る」と評価を受けました。



以下は、2025年度「オリックスバファローズファーム来場者調査合同発表会」に参加した学生です。
・河野真虎斗さん(体育学科競技スポーツコース3年・東大阪市立日新)
・藤田和也さん(体育学科競技スポーツコース3年次生・大阪桐蔭)
・川原仁瑚さん(体育学科スポーツ文化コース3年・北陸)
・杉村麻衣さん(体育学科スポーツ文化コース3年・多治見西)
・立花紗季さん(体育学科競技スポーツコース3年・近江兄弟社)
・中山碧海さん(体育学科競技スポーツコース3年・山陽)
学生コメント
- 他大学の発表を見て、発表の仕方や見せ方が上手いなと感じました。今後の人生での同様の機会に生かしていきたいと思います。
- スライドづくりや発表の原稿づくりなどをしたことがなかったので難しかったです。今回の経験をとおして、アンケートで集めたデータをグラフにして伝えるポイントを身に着けることができて良かったです。
- 他大学の発表を聞いて自分たちの詰めの甘さを感じることありましたが、全体としては1つの発表としてまとめることができて良かったです。もう一工夫を盛り込んだ発表にできればなお良かったと思います。
- 初対面の人たちが大勢いる前で発表したのは初めてだったのですごく緊張しました。メンバーとは、発表内容について自分だと思いつかなかったような内容についても意見を出し合うことができ、グループで学ぶ楽しさを感じることができました。
- 他大学の発表の筋道の立て方やプレゼンテーションの仕方を見て、とても良い刺激を受けました。発表準備段階での役割分担については反省点もありましたが、これは次の機会に生かしていきたいと思います。
- 自分は改めて人前で話をすることが苦手なのだと感じましたが、他大学の発表での間の取り方や、聞き取りやすいような話の進め方が非常に参考になりました。
担当教員 稲葉慎太郎准教授コメント
参加大学の中では、調査から提案内容の検討、プレゼンテーションの準備まで時間が比較的少ない方でしたが、役割分担をして、授業時間外でも時間を捻出して発表内容を準備してくれました。今回の提案テーマは、私が専門としている研究内容のテーマと大きく重なっていたこともあり、準備段階で教員からの提案や指摘は極力控えていましたが、学生たちだけで提案内容をまとめてくれました。今回の経験を通じて、実社会で自分たちの提案内容を実現するためには多角的な視点が必要な点、またメンバー同士や他大学の学生との議論によって自分たちが検討していくべき内容に深みが生まれてくることを実感してくれたのではないかと思います。