
日本大学文理学部(東京都世田谷区)で開催された「身体運動文化学会創立30周年記念大会」(12月6日・7日)、において、天理大学大学院体育学研究科1年次生の大原沙智さんが「若手研究者奨励賞」を受賞しました。
本大会は、学会設立30周年を記念し、「身体運動文化とスポーツ・インテグリティ」をテーマに開催されました。
研究発表の概要
大原さんは、本学大学院体育学研究科体育学専攻 中谷敏昭教授との共同研究として、「大学女子競技選手における月経前症候群がウィンゲートテストによる無酸素性パワー発揮に及ぼす影響」を発表しました。本研究は、大学院進学後の研究テーマに沿って取り組んだ卒業研究の成果を発展させたものです。
研究の背景と意義
月経前症候群(PMS)は女性の約7~8割が経験するとされ、イライラや気分の落ち込み、腹部の張りや痛み、むくみなど心身にさまざまな症状が現れます。女性競技者も例外ではなく、日常の練習や試合時のパフォーマンスに影響を及ぼすことが報告されています。
本研究では、30秒間の自転車全力ペダリング運動(ウィンゲートテスト)を用いて無酸素性パワー発揮能力を測定し、月経前症候群の症状がみられる時期と月経後の無症状時期を比較しました。
その結果、女性アスリートのパフォーマンスへの影響やコンディション管理における重要な知見として評価され、今回の受賞につながりました。