外国語学科 市民講座「スペイン語圏まるかじり!ー食文化と紙ひこうきの旅ー」開催 ~スペイン語圏の文化に触れる一日~ 2025.07.17 国際学部外国語学科6つのCONNECT世界とつながる地域社会とつながる学生同士がつながる # 「世界のことばとぶんか」# スペイン語コース

2025年6月21日(土)、「スペイン語圏まるかじり!-食文化と紙ひこうきの旅」と題した市民講座が開催されました。同イベントは、スペイン語圏の多様な文化を体験しながら楽しく学ぶことを目的に、教職員・学生が一体となって企画・運営。天理市内外や大阪などから、40名を超える参加者で賑わいました。

スペイン語コース教員によるお話し会

午前中は2つの講義が行われました。ファン・ロペス准教授の「食べ歩きスペイン」では、古代ギリシャ人やローマ人、アラブ民族など、スペインの食文化に影響を与えてきた諸民族の足跡をたどりながら、オリーブオイルや生ハム、パエリアといった代表的な料理の起源や特徴が紹介されました。
続く山本匡史教授の「アメリカ大陸からの贈り物 〜身近な食材の再発見〜」では、トマトやジャガイモ、トウモロコシ、トウガラシといった、現在では日本の食卓にも欠かせない食材が、いかにアメリカ大陸からヨーロッパへもたらされ、さらに世界へと伝播したかが丁寧に解説されました。
いずれの話題においても、専門的な知見が軽やかな語り口で披露され、参加者の中には熱心にメモを取る姿も見られました。

大学生によるキッズ教室

小中学生の参加者を対象に、「スペイン語を話す国ってどこ?」「自分の名前や年齢をスペイン語で言ってみよう!」「スペイン語で1から10まで言えるかな?」「民族衣装を着てみよう」などの“体験型チャレンジ”を通じて、子どもたちが楽しみながらスペイン語と異文化にふれられる仕掛けが用意されました。
大学生のサポートを受けながら、国旗当てクイズや「¡Hola! Soy ○○. Tengo 〇 años.(やあ!私は○○です。○歳です。)」と自己紹介に挑戦し、チャレンジをクリアすればシールをゲット。ご褒美にはスペイン版ハイチューやチョコなどのおやつが配られ、イベントコーナーは終始笑顔と元気な声であふれていました。

ランチタイムと紙ひこうきのワークショップ

ペルーのミートパイ「エンパナーダ」やスペインのチュロスなどがふるまわれ、参加者の会話も弾みました。ドリンクコーナーでは、手作りサングリア(ノンアルコール)、スペイン直送のココア、リラックス効果のあるティラ(ハーブティー)が人気を集めました。


クロージング企画では、世界20か国以上に広がるスペイン語圏を旅する気持ちで紙ひこうきを作成。コロンビア出身の留学生が、かつて祖母から教わったという特別な折り方をスペイン語で軽快に実演しました。言葉が違っても共有できるのが“おり紙”の魅力。
会場からは「童心にかえれた。折り紙文化が国を越えて共有できることが素晴らしい」との声も。子どもも大人も、できあがった紙ひこうきに「¡Vamos!(行け!)」「¡Rápido!(速い!)」など、かっこいいスペイン語で名前をつけ、¡Tres, dos, uno, ya! の掛け声とともに、力いっぱい飛ばしました。

参加者のアンケートより

「普段聞くことのできない話が聞けてよかった」「本格的にスペイン語を学びたくなった」といった声が寄せられ、参加者の高い関心がうかがえました。
また、「食文化を歴史の流れに沿って楽しく学べた」「トマトのルーツや野菜の伝播にまつわる話が興味深かった」「先生方の語りが楽しく、本当に研究が好きなんだと伝わってきた」など、講義を通じた学びや語り手への共感も見受けられました。
さらに、「スペイン語圏の料理やことばに久しぶりに触れて楽しかった。家でも作ってみたい」という卒業生からの声や「スペイン語を話す人が思ったより多くてびっくり」といった感想からは、言語と文化の多様性に触れる楽しさと発見が伝わってきました。

学生たちの成長と充実感

スペイン語コースの学生たちは、会場内の掲示物作成など事前準備から当日の運営までを担い、それぞれの持ち場で工夫を凝らして活躍しました。
司会担当の学生は「元気よく話すようにした」、キッズ教室担当者らは「向上心の強い子ばかりでもっと教えたかった」「ジェスチャーでヒントを出した」「言葉遣いを子どもに合わせたり、目線を合わせた。後で遊ぼうって誘ってもらえてうれしかった」とコメント。
試食・ドリンクブース担当者は「積極的に声かけした」「スムーズに提供する工夫をした」と実践を振り返りました。
イベント終了後には、参加者から「ありがとう」「楽しかった!」と笑顔で声をかけられる場面も。「またこんな行事に参加したい」「もっと勉強したいと思った」と振り返る学生たちの感想から、本講座が主体的に関わる喜びと達成感を味わう貴重な機会となったことが分かりました。

言葉と文化にふれる場として

本市民講座は、スペイン語を「学ぶ」だけでなく、五感を通じて「体験する」貴重な機会となりました。
今後もこうした出会いの積み重ねが、新たな関心や学びへと静かに広がっていくことを心より願っています。

国際学部市民講座「世界のことばとぶんか」の予定(詳細は大学HPでご案内します)

  • 第1回:4月26日(土)韓国・朝鮮のことばとぶんか
  • 第2回:5月17日(土)台湾茶の世界 香りと味わいの旅
  • 第3回:6月21日(土)スペイン語圏まるかじり! 食文化と紙ひこうきの旅
  • 第4回:6月28日(土)英語で「つながる」世界
  • 第5回:7月12日(土)フランス語
  • 第6回:8月23日(土)日本のなかの多文化
  • 第7回:9月20日(土)ドイツ語
  • 第8回:10月11日(土)マンガでつながる世界と日本
  • 第9回:10月25日(土)タイ語
  • 第10回:11月22日(土)ブラジルポルトガル語
  • 第11回:12月 6日(土)インドネシア語
  • 第12回:1月10日(土)ロシア語

会場:天理駅サテライトキャンパス(天理駅前広場南団体待合所)

お問合せ:kouhou@sta.tenri-u.ac.jp

国際学部市民講座「世界のことばとぶんか」全講座のご案内

関連リンク

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