【教員コラムNo,10】自分にできることの積み重ね 2025.05.02 医療学部看護学科在学生の方へ受験生の保護者・高校教職員の方へ # 医療学部# 看護学科# 教員コラム

私はこの4月から本看護学科の教員となりました。これまで35年余り病院で勤めていましたので、看護師人生最終コーナーでの進路変更です。

ーこのキャリアの転機をどのように受け止め乗り越えればよいのかー

着任当初は期待と不安が入り混じり、落ち着かない日々を過ごしていました。

ある日の朝、時計代わりに流していたテレビの情報番組で、6月に公開予定の映画『フロントライン』の特別試写会の話題が目に飛び込んできました。救急救命士を目指す学生さんたちに向けてのイベントです。この映画は、新型コロナウイルスの集団感染が起きた豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」を舞台に、最前線で戦った人たちの事実に基づく物語とのこと。船内に派遣された災害派遣医療チーム「DMAT」の役の方が、イベントに参加している学生から質問を受けていました。

「新たなことにチャレンジする時に大事にしていることは?」『僕は新しいことに挑戦する時には、“自分には期待しない”って思っていて。(これはネガティブな意味じゃなく)元々、自分は何にでも期待するタイプだったけれど、自分に期待するとショックも大きかったりして落ち込んでしまう。自分にあまり期待しなければそんなに落ち込まなくてすむ』『日々やってきたこと、練習以上の成果はなかなか発揮できないと思う。もっとできたのにと思っている時間は意外にもったいないので、それより日々できることを増やしていく・・・みたいなことが、新しいチャレンジの時には重要なのかなと思っている』 

この番組を観てあらためて思うことは、自分に期待しすぎて自滅するのも、自分を信じて着実に前進するのも、結局は自分次第なんですね。 「今、自分に何ができるか」と 問い続けながら、できることをコツコツ積み重ねていく。進路を決める時や決めた後は、これまでだってそうやって新たな挑戦に向き合ってきたはずです。DMAT隊長の俳優さんの言葉が心に染み入り、肩の力がスッと抜けていくような朝でした。少しは地に足がついて、新たな挑戦を楽しむ日々を過ごせそうです。

(医療学部・看護学科 加藤 久代・助教)

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