修士論文作成の流れ

修士論文とは

修士論文は、スポーツ教育分野とスポーツ科学分野にかかわる学修を通じて学んだ知識を生かし、自らが興味・関心をもつ領域での課題を発見し、問題の課題解決の成果として提出する論文のことを言います。

修士論文作成のための流れ

  • 修士1回生

    続きを読む

    春学期

    「体育・スポーツ学特論」で両分野の専門的知識を学び、全体像を理解します。「スポーツ教育研究法」「スポーツ科学研究法」では両分野の研究法を学び、研究テーマにつながる学習基盤を養います。両分野の専門科目(特論)を組み合わせ、自らの研究テーマにかかわる課題解決力につながる学習を行います。

    秋学期

    両分野に関する演習形式の授業に参加し、自らの興味や関心のあるテーマに絞り込んでゆきます。「体育学特別研究Ⅰ」では、修士論文の作成に必要なリサーチ・クエッチョンに求められる問題提起や仮説の設定、研究デザイン、調査・測定のための具体的な手法について理解します。

  • 修士2回生

    続きを読む

    春学期

    「体育学特別研究Ⅱ」では、両分野の各指導教員から修士論文の課題設定、先行研究の検討、フィールドワークの立案や予備実験・調査を行いながら、修士論文を作成していくことを課題に授業を進めます。

    秋学期

    「体育学特別研究Ⅲ」では、両分野の専門的知識を踏まえて「体育学特別研究Ⅰ」「体育学特別研究Ⅱ」で学習した修士論文作成のための発展的知識をもとに、自らの研究成果を論文に作成するための能力を身につけます。また、研究発表に必要なプレゼンテーション能力も磨きます。

修士論文作成のスケジュール

1回生

4月研究テーマ・研究計画書提出、主指導教員と副指導教員の決定
5月研究計画書の提出(1回目)
10月研究計画書の提出(2回目)
2月修士論文進捗状況報告書の提出

2回生

5~6月研究課程内容の進捗発表
7月修士論文題目の提出
9月中間審査会
12月修士論文審査願の提出・修士論文の第一次提出、修士論文予備審査
1月修士論文提出、公聴会 (公開)、最終審査・口頭諮問
2月修正後の修士論文の提出
3月修士(体育学) 学位授与

※年間を通じて体育学研究科研究会の発表ならびに聴講が求められます。

修士論文の評価

学位論文としては、以下の要件を満たすことが必要となります。

  1. 適切な研究テーマを設定していること。
  2. 研究テーマに関する基礎的文献や先行研究を広範にわたって検討していること。
  3. 研究テーマに対する目的が明らかであり、研究デザインや研究方法が適切であること。
  4. 研究テーマや研究知見にオリジナリティ(独自性)があること。
  5. 論文に使用する資料や実験データに妥当性があること。
  6. 論文の著述内容・著述順序・考察内容に合理性が認められること。
  7. 論文の限界把握や反省が適切になされ、以後の研究の発展性が認められること。

研究指導体制

大学院生1名に対し主指導教員1名および副指導教員1名の合計2名を配置します。主指導教員ならびに副指導教員は、「研究指導教員」あるいは「研究指導補助教員」の職位の教員から選定します。ただし2名のうち1名は「研究指導教員」の職位を有することが望ましいとします。

修士論文審査(合否の判定)

修士論文の1次審査は主査1名および副査2名の合計3名(3名の中の1名以上は研究指導教員)で行い、その結果を研究科委員会に上申します。研究科委員会は、上申された結果を受け修士論文の最終審査(判定)を行います。なお、研究科委員会は、修士論文の専門性を踏まえた上で主査および副査を以下のように選定します。

  • 主査:主指導教員を除く「研究指導教員」あるいは「研究指導補助教員」の職位を有する教員から選定します。
  • 副査:副査1名は主指導教員とします。他の1名は、「研究指導教員」あるいは「研究指導補助教員」の職位を有する教員から選定します。

    修士論文題目一覧

    A領域(武道・スポーツ文化)

    • 「体罰受容」を生成する野球部文化の構造と機能に関する考察
    • 近代日本における民衆武道についての一考察-青年団における武道実践の萌芽とその変容-
    • 柔道オリンピック選手の背負投の技術特性-初心者からトップアスリートまでの育成に関する指導法-
    • 柔道「大外刈」の効果的な指導方法に関する研究-オリンピック選手の施技方法を活用した指導法-
    • 国際比較からみた柔道選手が求める指導者のリーダーシップ像-全日本強化指定,大学ならびに海外柔道選手を対象として-
    • カナダ剣道にみる「精神文化」の伝播と受容-昇段審査の学科試験を手掛りに
    • 柔道の内股における体格別違いによる指導法の研究
    • 近現代日本における西洋剣術導入に関する研究

    B領域(保健・スポーツ教育)

    • 指導者ライセンス制度と指導理念の関係について
    • 小学校低学年体育授業における協同学習の適用に関する事例的研究
       -ジグソー法を参考にした協同学習とICTを活用した児童の関係性と技能の高まりに着目して
    • ピア・チュータリングが児童・生徒の運動有能感に及ぼす効果に関する事例的研究
    • 教師の視線と相互作用に関する事例研究
    • 体育授業場面における教師の言葉かけに関する事例研究-体育科教育学を専門とする大学教員と授業者自身の授業観察による比較を通して-
    • ソフトテニスの授業における視線指導の導入-視覚探索の違いによる検討-

    C領域(健康・スポーツ科学)

    • 試合期における陸上競技選手に対するプライオメトリックトレーニング導入の効果
    • 飛込競技における怪我の痛みと心理的不安(状態不安)の関係性
    • 急性的な運動が直後の足圧中心動揺に及ぼす影響 
    • 伸張-短縮サイクル動作を用いた事前運動が上肢の筋パワー発揮能力に及ぼす影響
    • ソフトテニスにおける新しいパフォーマンステストと競技水準との関係
    • 小学生における縄跳び運動遂行能力と伸張-短縮サイクル動作遂行能力 との関係
    • 期分けにおける栄養介入が大学スポーツ選手の体組成やコンディションに与える影響
    • 競泳選手の泳パフォーマンスを向上させる水中での高強度インターバル・トレーニングに関する研究
    • 大学陸上競技部員全員を対象とした血液・生化学検査実施の意義及び検査結果のコンディショニングへの活用
    • 競泳選手の試合を想定したパフォーマンスを回復させるリカバリー法の検討
    • 床条件の違いによるドロップジャンプが事後の下肢筋パワーと伸張-短縮サイクル発揮能力に及ぼす影響
    • 大学体操競技選手における怪我の痛みに対する鎮痛剤の使用について
    • 中学校の体育授業に導入したプライオメトリックトレーニングの介入効果
    • 重心動揺計を用いた十字移動をともなう動的バランステストの信頼性と各種バランス能力との関係
    • 大学生柔道選手における膝の怪我調査-膝の形態異常と怪我の関係-
    • 陸上競技選手のウエイトトレーニング種目実施中のパワー発揮特性とスプリント能力との関係
    • 女子走高跳選手の競技パフォーマンスを決定づける体力および身体特性の探索
    • 片脚立位での姿勢安定性に着目した新しいエクササイズ・プログラムの跳躍パフォーマンスに及ぼす効果-クロスオーバー試験による検討-
    • 陸上女子競技選手のパフォーマンス向上に及ぼす活動後増強に関する実践的研究

     

関連リンク

大学院

ページ先頭へ