天理大学

  1. HOME
  2. 学部・大学院
  3. 人間学部
  4. 人間学部 学部長から皆さんへ
人間学部

人間学部 学部長から皆さんへ

人間学部学部長 石飛和彦教授

「あなたはあなた自身が何者なのかを知らない」

人間学部というところで、私たちは人間について学び・研究しています。「人間? 人間についてなんて、だいたいわかってるよ!」 - いやいや、そうでしょうか?

あなたという存在はどのように生まれ、どこから来てどこへ歩んでいくのでしょう? この社会、この世界は、どのように成り立って、どんな未来に向かうのでしょうか? その世界の中であなたは何を受け取り、どんな役目を果たすのでしょうか? たとえばそのような巨大な問いを、人間は太古の昔から、「宗教」という営みのなかで問い続けてきたといえるかもしれません。
 
あるいはたとえば、「こころ」について。なぜ・どのようにして、私たちのからだや心は、私たちの思うとおりに動いてくれたりくれなかったりするのでしょうか? なぜ・どのようにして、まわりの人たちと関わりあい、うまくいったりいかなかったり、喜んだり苦しんだり、するのでしょう? そしてそんなときどのようにして悩む人に(それは自分自身かもしれない)寄り添い支えることができるのでしょうか?
 
あるいはたとえば「教育」について。あなたは、「いまのままのあなたでいいよ」と言われたいですか? それとも「あなたは変われる、より高い所を目指そう」と言われたいですか? - わからない、たぶん同時に両方ですね、不思議ではないですか? お互いに認め合いながら同時に高みを目指す中で、子どもでも大人になっても「学び」、成長していくのだとすると、そこにはどんな秘密があり、あなたはどうかかわっていきたいですか?
 
あるいは「福祉」について、あるいは「ともに支えあい生きていく社会」について。この世界にあふれている喜びや悲しみについて、私たちは気づいているでしょうか? そしてその喜びや悲しみを(時にはとても具体的な「困りごと」を)ともに分かち合い、助け合うことで、私たちは、よりよい生を生き、よりよい社会、よりよい世界を作り出していくことができるのではないでしょうか? そのために、あなたには、何を、具体的に、どのようにすることが求められているのでしょうか?
 
「汝自身を知れ」、これは古代ギリシャのアポロン神殿の入り口に掲げられていた言葉です。すべての学問の入り口に掲げられていると言ってもいいでしょう。私たちもまたいつもこの入り口の前に立っています。「人間」について、私たちはまだまだ何も知らないのです。
このページの先頭へ